音楽を聴くための選択肢は星の数ほどありますが、ワイヤレスイヤホンも例外ではありません。この便利なテクノロジーを完全に理解し、活用するためには、専門用語や機能についての知識が必要不可欠です。
このガイドでは、AndroidとiPhoneの両方に対応するワイヤレスイヤホンの世界を初心者でも簡単に理解できるように、イヤホンの構造からノイズキャンセリング、Bluetoothなど、重要な専門用語を分かりやすく解説します。この記事を読めばあなたもワイヤレスイヤホンの選び方、使い方に自信を持つことができるでしょう。
ワイヤレスイヤホン選びで迷っている方、もっと便利に使いこなしたい方はぜひこのガイドを参考にしてください。
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ゼロから(初心者でも)わかるイヤホンの構造とカナル型、インナーイヤー型、オープンイヤー型
- イヤホンの構造と種類
- ドライバーユニット(スピーカー部分): イヤホンには、「ドライバー」という電気信号を音に変換する、心臓部とも言えるとても重要な部品があります。
ドライバーには「振動板」(別名ダイヤフラム)という部品があり、これが音を生み出すために動きます。その振動板の大きさ(口径)や材質によって音の性質が大きく変わり、口径が大きいドライバーは、低い音(低音)を良く再生します。これは、大きな楽器が低い音を出しやすいのと似ています。
大きなドライバーのイヤホンは、充電池のスペースが限られ再生時間が短くなりがちで、サイズも大きくなります。一方、小さなドライバーのイヤホンは軽量にしたり充電池の容量を大きくする余地がありますが、低音の再生は若干劣ることがあります。しかし、最近の機種は設計により様々な改善がなされています。
多くのイヤホンは基本的に一つのドライバーユニットで構成されており、大きく分けてダイナミック型、バランスド・アーマチュア(BA)型、ハイブリッド型(ダイナミック、バランスド・アーマチュアなどの複数の組み合わせ)の3つのドライバータイプがあります。
ダイナミック型は汎用的でコスト効率が良く、ほとんどのワイヤレスイヤホンで採用されています。バランスド・アーマチュア型は精密な音質を提供しますが、価格は高めです。ハイブリッド型はこれらの部品を組み合わせ、広い音域をカバーしますが、設計が複雑になるため、コストとサイズのバランスが重要です。
マグネット(磁石):ドライバー内で効率的に振動を生成し、クリアな音質を実現するためのもの。最近の機種では高磁力のネオジウムが使用されていることから、小型化が可能になっています。
ハウジング::スピーカーを保護し、耳にフィットするように設計された外装部分です。このハウジングの形状と材質は、イヤホンの快適さや音質に影響を与えます。
有線or無線:有線イヤホンにはケーブルがあり、無線(ワイヤレス)イヤホンの場合はBluetoothなどの無線技術を使用します。
イヤーピース:イヤホンを耳に快適にフィットさせるための部品です。耳の形に合わせて様々なサイズや形状があります。もし付属のイヤーピースが合わない場合は、市販の代替品を試すことを検討してください。レビューや評価を参考に、自分の耳に合ったイヤーピースを選ぶことで音質を向上させることができます。
マイク:ワイヤレスイヤホンに組み込まれているマイクは、スマートフォンなどのデバイスに直接話すことなく、音声通話、ビデオ会議、オンライン授業を受けたり、音声アシスタントによる音声指示を可能にします。MEMSマイクは小型で比較的高い性能を持ちながらも耐久性があり、一方でエレクトレットコンデンサーマイクは大型ですが高音質で感度が高いです(メーカー表記が無い物もあります)。最近のワイヤレスイヤホンはほとんどのモデルで360度全方向から集音可能な全指向性(無指向性ともいう)を採用しています。※各メーカーによってさまざまな独自性能があります。
- カナル型イヤホン
- 形状: イヤホンの先端がゴムやシリコンのキャップでできており、耳の中の「耳道(みみどう)」と呼ばれる部分にしっかりとはまり込むように作られています。この形状は、耳の中に直接フィットするため、外から見るとイヤホンの大部分が耳に隠れるようになっています。イヤーピースを耳穴に正しく装着できないと遮音性や音質に大きく影響することがあります。
メリット: 周囲の音をしっかりと遮断してくれるので、外の騒音に邪魔されずに音楽を楽しむことができます。また、小さくて持ち運びが便利です。耳穴を塞ぐ設計のため、他のタイプのイヤホンと比べて音漏れしにくく、自然と周囲の騒音を遮ることができます。
デメリット: 長時間使っていると圧迫感で耳が痛くなることがあり、耳の中が閉ざされる感じが苦手な人には不快に感じることがあります。 - インナーイヤー型イヤホン
- 形状: カナル型よりも少し大きめで、耳の中に入れる部分が浅く、耳穴の入り口付近に収まる形状をしています。耳道に深く挿入するのではなく、耳の外側にあるくぼみにフィットするようにデザインされています。
メリット: 耳の中に深く入れないので、カナル型よりも長時間使っていても快適です。また、耳の形に左右されにくいため、多くの人にフィットしやすいです。
デメリット: 遮音性はカナル型ほど高くないので、音量によっては音漏れがあり、周囲の音が混ざりやすいです。そのため、騒がしい場所では音楽を聴きづらいことがあります。 - オープンイヤー型イヤホン
- 形状: 耳の穴をふさがないデザインで、音が耳の外側から聞こえるようになっています。大きく分けてイヤーカフタイプ、イヤーフックタイプ、骨伝導タイプの3種類があります。
イヤーカフタイプ:耳の外側にカフ(輪)をひっかけるデザインのイヤホンです。装着感がしっかりしているため、活動的なシーンやスポーツをする際にずれにくいのが特徴です。また、ファッションアイテムとしても人気があり、デザインが洗練されているものが多く見られます。
イヤーフックタイプ:耳の後ろにフックがついているデザインのイヤホンです。特に運動中や動きが多いシーンでイヤホンが耳から落ちにくいように設計されているため、長時間の使用でも快適です。スポーツやアウトドア活動に適しているのが特徴です。
骨伝導タイプ:音を耳の穴ではなく、頭の骨を通じて内耳に直接伝える技術を使用します。これにより、耳が完全に開いた状態で音楽や通話を楽しめるため、周囲の環境音にも注意を払いやすく、安全性が高まります。特にランニングや自転車の運転など、外の音に注意を払いながら音楽を楽しみたい場合に最適です。また、耳の穴に何も挿入しないため、長時間使用しても快適です。
メリット: 耳が痛くなりにくく、長時間使っても快適です。また、周囲の音が聞こえるので、自転車に乗る時など外で環境音に注意しながら音楽を聴くときに最適です。
デメリット: 音量によって音漏れしやすく、周囲の人に音が聞こえることがあります。また、周囲の騒音に影響されやすいので、静かな場所でないと音質が悪く感じることがあります。 - まとめ
- カナル型は音質と遮音性を重視する人、インナーイヤー型は快適さとフィット感を優先する人、オープンイヤー型は耳の穴に異物を入れることに抵抗がある人や、周囲の音に気を配りながら使用することを好む人に適しており、安全性も高いです。
最終的な選択は、あなたのライフスタイルや使用する環境、そして個人的な好みに依存します。自分の用途や好みに合ったイヤホンを選ぶことで、快適で満足のいくオーディオ体験が得られるでしょう。
ゼロから(初心者でも)わかるノイズキャンセリング(ノイキャン)、外音取り込み(アンビエント)機能
- ノイズキャンセリング(ノイキャン)
- 外からの騒音を減らす技術。
クラスで先生が授業をしているとき、周りがうるさくても自分だけ静かな空間にいるような感じです。
具体的に説明すると、ノイズキャンセリング機能を持つイヤホンは、外の音、例えば車の音や人の話し声などをマイクで拾い、その音を打ち消す逆の音波を作り出します。この逆の音波によって、外の騒音が聞こえにくくなります。まるで、波の頂点と谷がぴったり重なって消えるように、騒音も消えていきます。
バスや電車で移動している時、周りが騒がしい中でも、音楽や動画をクリアに音楽に集中して楽しめる便利な機能です。
付加価値として周囲の音を減らしてくれるため、耳栓代わりにもなります。
機器によって性能に差があり、高価なイヤホンになればなるほど性能が上がる傾向で、構造上オープンイヤー型には音楽を聴くときのノイズキャンセリング機能は付いていません(通話マイクには搭載)。 - 外音取込(アンビエント)機能
- 周囲の音を聞くことができるようにする機能です。
音楽を聴きながらでも、周りの環境や会話を意識できるので、安全で便利です。
この機能は、交通量の多い道を歩く時や、オフィスなどで働きながら音楽を楽しむ時に特に役立ちます。
機器によって性能に差があり、高価なイヤホンになればなるほど性能が上がる傾向で、構造上オープンイヤー型には付いていません(必要ないため)。
ゼロから(初心者でも)わかるBluetooth(ブルートゥース)とプロファイル
- Bluetooth(ブルートゥース)
- リモコンを使ってテレビを操作するように、Bluetoothはスマートフォンやコンピューターからイヤホンやスピーカーなど他の機器を「見えない糸」でつなぎ、相互に遠隔操作する技術です。
Bluetoothにはいくつかの異なるバージョンがあり、それぞれが違った性能を持っています。
Bluetoothの初期のバージョン(たとえばBluetooth 2.1)は「自転車」のようなものです。データを送ることができますが、速度は遅く、距離も短いです。新しいバージョン(例えばBluetooth 4.0や5.0以降)は「バイク」や「車」のようなもので、より速くデータを送れる上に、より遠くまで届きます。つまり、音楽の音質が良くなったり、接続が安定したり、バッテリーの持ちが良くなるということです。
さらに、最新のバージョンでは、車が道路で交通渋滞にはまることなくスムーズに走るように、Bluetooth接続もよりスムーズで安定しています。このように、Bluetoothのバージョンが新しくなるほど、性能が良くなり、より良い体験が得られるのです。
Bluetooth 4.0
「低エネルギー技術(BLE: Bluetooth Low Energy)」が導入され、デバイスのバッテリーの持ちが良くなりました。これは、電池の消費を抑えながら通信できる技術です。
Bluetooth 4.1
デバイス同士の接続がより安定し、インターネットを介してデータを交換できるようになりました。これにより、スマートフォンとワイヤレスイヤホンなどがよりスムーズに通信できるようになります。
Bluetooth 4.2
より速くデータを送れるようになり、安全性も向上しました。特に、家の中で使う様々な電子機器(IoTデバイス)の接続がより良くなります。
Bluetooth 5.0
送れるデータ量が増え、通信範囲も広がりました。例えば、家のどこにいても音楽を聴いたり、情報を送り合ったりできるようになります。また、同時に多くのデータを送ることができるので、例えば音楽を聴きながら運動のデータをアプリに送ることができます。
Bluetooth 5.1
「方向探索機能」が追加され、Bluetoothデバイスの位置を正確に知ることができるようになりました。これは、迷子になったイヤホンを見つけるのに役立つ機能です。
Bluetooth 5.2
「LE Audio」という新しいオーディオ技術が導入され、音質が良くなり、バッテリー消費も少なくなりました。これにより、たとえば公園で友達と音楽を共有したり、テレビの音声をワイヤレスでクリアに聴いたりできるようになります。
Bluetooth 5.3
さらにエネルギー効率が向上し、信号の送受信がより効率的で安全になりました。これにより、デバイスのバッテリーが長持ちし、より安定した通信が可能になります。
Bluetooth 5.4
データ通信をより効率的で安全にする新機能が追加された最新の技術です。これにより、スマホやヘッドホンなどが遠くからでも、省エネで、安心してつながります。バッテリーの持ちが良くなり、通信も安全になります。
ワイヤレスイヤホン側とデバイス(スマホやタブレット)側のBluetoothバージョンが異なる場合、最大性能は発揮されません。バージョン4.0以上は全て互換性がありますが、ワイヤレスイヤホン側が5.3でスマホ側が4.0の場合、4.0の性能までしか効果は発揮されません。 - BluetoothのPower Classと通信距離
- BluetoothのPower Classなどは通信機器の送信出力(一方通行)を示すもので、Class1は最大100メートル、Class2は最大10メートル、Class3は最大1メートルの範囲で送信します。しかし、実際には通信機器同士で通信(双方向)しないと使用できない為、機器それぞれの設定や仕様、障害物や通信環境などによって大きく変わります。ほとんどのワイヤレスイヤホンは双方向通信距離10メートル前後です。
カタログ表記のBluetoothの通信距離は理論上の数値ですが、実際の使用状況(障害物などが関係)ではこれより短くなることがあります。 - プロファイル
- Bluetoothデバイスがどのように通信するかの「ルール」や「取り決め」のようなものです。
例えばサッカー、バスケットボール、野球など、それぞれのスポーツには独自のルールがあります。これらのルールは、選手がどのようにゲームをプレイするかを決めます。サッカーでは手を使ってはいけない、バスケットボールではドリブルしながら動かなければならない、といった具体的なルールがあります。
Bluetoothプロファイルも同じように機能します。Bluetoothを使う様々なデバイス(スマートフォン、イヤホン、スピーカーなど)があり、それぞれのデバイスがどのように通信するかをプロファイルが定めています。例えば、音楽をワイヤレスでイヤホンに送る時には「A2DP」というプロファイルが使われ、電話の着信に応答するためには「HFP」(ハンズフリープロファイル)が使われます。
つまり、プロファイルはBluetoothデバイスが「どのように遊ぶか」のルールを設定するもので、それによってデバイス間の通信がスムーズに、そして期待通りに機能するのです。
最近のワイヤレスイヤホンとスマートフォンなどのデバイスは、標準的なプロファイルを備えているため、音楽再生やマイク通話など基本的な機能は問題なく利用できます。
ただし、送受信機器が同じプロファイルに対応していない場合、一部の特殊な機能は使用できません。
ワイヤレスイヤホンに使われる一般的なプロファイル
A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)
これは「高度なオーディオ配信プロファイル」と言えます。音楽や動画のサウンドを高品質で伝送するためのルールです。例えば、スマートフォンからイヤホンに音楽を送る時、このプロファイルが使われます。
AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile)
「オーディオ/ビデオリモートコントロールプロファイル」と呼ばれ、デバイスを遠隔で操作するためのルールです。例えば、ワイヤレスイヤホンのボタンを押してスマートフォンの音楽をコントロールする時に使われます。
HFP(Hands-Free Profile)
「ハンズフリープロファイル」と呼ばれ、電話の通話をハンズフリー(手を使わずに)で行うためのルールです。例えば、イヤホンをつけたままスマートフォンにかかってきた電話に答える時に使います。
HSP(Headset Profile)
これは「ヘッドセット(マイク付きヘッドホン)プロファイル」と言え、主にヘッドセットでの通話用の基本的なルールを定めています。HFPと似ていますが、HSPはもっと基本的な通話機能に重点を置いています。
SPP(Serial Port Profile)
古いタイプのBluetooth接続で、一つのデバイスが別のデバイスにデータを送るために使われます。例えば、コンピュータがプリンターにデータを送るときなどです。
GATT(Generic Attribute Profile)
省エネ型Bluetoothプロファイルで、少ない電力で小さいデータを送るのに適しています。スマートウォッチやフィットネストラッカーなどのデバイスでよく使用されます。
TMAP (Transport Discovery Service Profile)
世界中のどこでも電話通話や音楽の聴取がより快適になることを目標としたプロファイルです。Bluetoothを使った音楽の楽しみ方や通話の方法が、さらに使いやすく、品質も向上することが期待されます。
CSIP (Coordinated Set Identification Profile)
ワイヤレスイヤホンやホームステレオスピーカーなど、一連のデバイスをどのように認識し、一体として扱うかを定義しているプロファイルです。
MCP (Message Access Profile)
音楽や動画を操作する方法を決める、新しい規格のプロファイルです。
VCP (Video Distribution Profile)
音量調整とバランスを定める新しい規格のプロファイルです。
CCP (Call Control Profile)
あらゆるタイプの電話通信における通話制御を規定する新しい規格のプロファイルです。
参照資料:Bluetooth SIG(Bluetooth Special Interest Group)
iPhone製品のBluetoothバージョン対応表
※android端末に関しては各メーカー情報を参照してください。
iPhoneの種類 | Bluetoothバージョンと互換性 |
iPhone15シリーズ iPhone14シリーズ | 5.3 |
iPhone13シリーズ iPhone12シリーズ iPhone11シリーズ iPhoneXシリーズ iPhone8シリーズ iPhoneSE(第3、第2世代) | 5.0 |
iPhone7シリーズ iPhone6シリーズ iPhoneSE(第1世代) | 4.2 |
iPhone5シリーズ iPhone4S | 4.0 |
iPhone4 iPhone3GS | 2.1 |
iPhone3G | 2.0 |
異なるBluetoothバージョンのデバイス同士では、下位互換になるため最大性能は発揮されません。
ゼロから(初心者でも)わかる(マルチ)ペアリングとマルチポイント
- (マルチ)ペアリング
- ワイヤレスイヤホンからスマートフォンやタブレットなどのデバイスを無線(コード無し)で認識させることです。
例えるなら、友だちと「仲良くしよう」と約束するような感じ。最初にワイヤレスイヤホンを「ペアリングモード」という特別な状態にします。これは、新しい友だちを探しているような状態です。
次に、スマートフォンの設定メニューからワイヤレスイヤホンを探し出して「接続」します。これで、二つのデバイスが「友だち」になり、音楽や通話などのデータを無線でやりとりできるようになります。
一度ペアリングを完了させると、電源を切ったり、距離がはなれて接続が切れてもデバイス同士が互いに近くに来るだけで自動的に接続されます。
複数のデバイスを記憶できるのがマルチペアリングですが、同時に使用することはできません。
通常、最大8台までのデバイスが登録でき、9台目を登録する際には、最も古い設定が自動的に削除されます。最後に接続したデバイス以外を使用する場合は、手動でデバイスを切り替える必要があります。 - マルチポイント
- ワイヤレスイヤホンから二つのスマートフォンやタブレットなどのデバイスを同時に待機させる機能です。※機種によっては三つ
例えば、あなたが学校の休み時間に友達Aと友達Bと話しているとします。マルチポイント機能があるワイヤレスイヤホンを使っている場合、あなたは友達A(例えばスマートフォン)と話しながら、友達B(例えばタブレット)からも声を聞くことができます。
ただし、一度に二人の友達と同時に話をすることはできないので、実際には友達Aと話しているときに、友達Bから何か声が聞こえたら、一時的に友達Aの話をストップして、友達Bに注意を向けることになります。友達Bの話が終われば、再び友達Aの話に戻ることができます。
つまり、マルチポイント機能では、複数のデバイス(友達)と同時につながってはいるけれど、実際には一度に一つのデバイス(友達)とのやりとりに集中している状態です。これにより、スムーズにデバイス間で切り替えることができ、通話や音楽を聴きながら、違うデバイスからの通知などを逃さずに対応することができるのです。
マルチペアリングでは複数のデバイスを記憶しておくことはできますが、一度に接続できるのは一つのデバイスだけで手動での切り替えが必要です。
マルチポイントでは複数のデバイス(PCとスマホなど)と同時に接続(待機)が可能で、必要に応じて素早く切り替えられます。同時に待機できるだけで同時に会話したり音楽を聴くことはできません。
LDACコーデック(音質編で解説)を使用するとマルチポイント機能が制限されるモデルがあります。※性能比較表に記載しています。
ゼロから(初心者でも)わかるIPレーティング(防塵・防水性能)
- IPレーティング(防塵・防水性能)
- 電子機器を選ぶ時に、どれだけの塵(ちり)や水に耐えられるかを知るための重要な指標です。
IPレーティングは「IP」という文字と、それに続く2つの数字で表されます。例えば「IP67」の場合、最初の数字「6」は塵に対する保護レベルを、次の数字「7」は水に対する保護レベルを示しています。数字が大きいほど、その機器は塵や水に強いということになります。
IPレーティングの等級と防塵、防水性能一覧表
等級 | 防塵性能 (IPの左側の数字) | 防水性能 (IPの右側の数字) |
---|---|---|
0 | 保護なし | 保護なし |
1 | 直径50mm以上 の固形物体が中に入らない | 200mmの高さから3~5mmの水滴を10分間耐えることができる |
2 | 直径12mm以上 の固形物体が中に入らない | 200mmの高さから15°の範囲で3~5mmの水滴を10分間耐えることができる |
3 | 直径2.5mm以上 の固形物体が中に入らない | 200mmの高さから60°の範囲で10ℓ/分の放水を10分間耐えることができる |
4 | 直径1.0mm以上 の固形物体が中に入らない | 300〜500mmの高さから全方向に10ℓ/分の放水を10分間耐えることができる |
5 | 機器がうまく動かなくなったり、 安全に問題が出るほどの 細かいほこりが中に入らない | 3mの距離から 全方向に12.5ℓ/分・30kpaの噴流水の放水を3分間耐えることができる |
6 | 細かいほこりがまったく中に入らない ように完全に守られている | 3mの距離から 全方向に100ℓ/分・100kpaの噴流水の放水を3分間耐えることができる |
7 | ー | 水深1mを30分間耐えることができる |
8 | ー | 7以上に水圧のかかった防水性能 (製造元が指定した条件下で変わります) 例としてiPhone15だとIP68等級(最大水深6メートルで最大30分間) |
X | 規定なし | 規定なし |
IP68が最高性能になります。
基礎以外の音質に関しても深く知りたいと思う方は
【音質編】ゼロから(初心者でも)わかるワイヤレスイヤホン専門用語解説【Android & iPhone対応】もご覧ください。
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