【ゼロから(初心者でも)わかる縦型洗濯機の選び方】乾燥機能不要の方におすすめする縦型洗濯機の重要ポイントを順に解説・コスパ抜群の1台を選ぼう!

【ゼロから(初心者でも)わかる縦型洗濯機の選び方】乾燥機能不要の方におすすめする縦型洗濯機の重要ポイントを順に解説・コスパ抜群の1台を選ぼう!

縦型洗濯機は、手頃な本体価格と低い消費電力による経済的なメリットが特徴です。洗濯物を干す作業が負担にならず、時間に余裕がある方にとって、理想的な選択肢といえます。

縦型洗濯機は高い洗浄力を持ち、大物洗いにも対応できるため、その使い勝手の良さが魅力です。

この記事では、縦型洗濯機を選ぶ際に押さえておくべき以下のポイントを、重要度順にわかりやすく解説します。

  1. 搬入経路と設置スペースの確認
  2. 家族の人数に合った容量を選択
  3. 洗浄力を確認
  4. 運転音の重要性
  5. 操作性と便利機能をチェック
  6. 電気代・水道代を考慮
  7. 保証内容や部品保有年数を確認
  8. 縦型洗濯機【メーカー別ひとことアドバイス】
  9. 番外編:2層式洗濯機のメリット・デメリット
  10. まとめ

搬入経路と設置スペースの確認

縦型(乾燥機能なし)洗濯機を選ぶ際、最初に確認すべき重要なポイントは設置スペースです。いくら性能が優れていても、設置する場所がなければ意味がありません。設置スペースの確認は、失敗しない洗濯機選びの第一歩です。

ドラム式洗濯機と比べてサイズは小さいものの、トラブルを避けるためには搬入経路もしっかりと確認しておきましょう。

搬入経路の確認

  • 玄関や廊下の幅
    障害物を考慮して、洗濯機が通る幅が十分か確認します。
  • ドアノブや扉の出っ張り
    ドアノブや扉の厚みが搬入の邪魔になることがあるため、場合によっては扉を外す必要があります。
  • 曲がり角
    急な曲がり角は、搬入の障害になることがあるため、洗濯機が通るスペースが十分かを確認してください。
  • 脱衣所の入口
    入口が狭い場合や、着替え用の棚や洗剤置き場が邪魔をして、搬入がスムーズにいかないことがあります。事前にスペースを確保しておくことが重要です。

2階以上の搬入

  • 階段の場合
    手すりを含めた階段の幅プラス、曲がり角や踊り場スペースに余裕があるかも重要なポイントです。当日トラブルを防ぐためにも、できれば購入予定の販売店に事前見積もりをお願いしましょう。
  • エレベーター場合
    エレベーターがある場合は、そのサイズも確認が必要です。エレベーターに洗濯機が入らない場合、階段で搬入することになるため、階段のサイズや障害物の有無の確認が必要です。
  • クレーン搬入の可能性:階段や廊下の幅が狭く搬入が不可能な場合、窓やベランダからの「クレーン搬入」が必要になることがあります。

2階以上の搬入の場合は、エレベーターを除き、専門業者による追加の搬入費用が発生することも考慮しておきましょう。

設置場所(防水パン)の横幅と奥行きを測る

まず、洗濯機を置く場所の横幅と奥行きを正確に測りましょう。特に、防水パンが設置されている場合、その内寸に合うサイズの洗濯機を選ぶことが重要です。

  • 防水パンのサイズ確認
    洗濯機の脚が防水パンにしっかり収まるかを確認します。もし、防水パンが小さい場合、選べる洗濯機のサイズが限られることがあります。また、防水パンの有無にかかわらず、洗濯機を置くスペース全体の寸法を測ることで、無理なく設置できるサイズを把握できます。
  • 防水パンがない場合
    まず排水する場所が確保されているかを確認しましょう。もし排水口がない場合、お風呂場などに排水する方法もありますが、使い勝手が悪くなる可能性があります。他には洗濯機用の置台を使うこともお勧めです。特にキャスター付きの置台を使用すると、掃除やトラブルが発生した際に一人でも簡単に洗濯機を移動させることができ、床の保護にも役立ちます。

可燃物からの離隔距離

洗濯機を安全に設置するためには、消防法基準に基づいた離隔距離を守ることが重要です。以下のスペースを確保しましょう。離隔距離は機種によって異なります。詳しく知りたい場合は各メーカーの取扱説明書をご確認ください。

  • 後方
    1cm〜5cm以上のスペースを確保します。
  • 側方
    1cm〜2cm以上のスペースを確保します。
  • 排水ホースの接続側
    9cm以上離す必要があります。

上フタの開閉スペースを確保する

次に、縦型洗濯機の上フタを開けるためのスペースを確保することが必要です。洗濯機のフタがきちんと開閉できるか、周囲の家具や壁に干渉しないかを確認します。

  • フタの開閉スペース
    縦型洗濯機の場合、上部にフタがあり、これを全開できるスペースが必要です。天井が低い場所や棚がある場所では、フタを十分に開けられるかを確認しましょう。特に狭いスペースに設置する場合は、フタのサイズも考慮してぶつからないかをしっかり確認することが重要です。
  • 周囲のスペース
    洗濯機周りには、洗濯物を干したり、洗剤などを置くための十分なスペースが確保されていることも大切です。周囲に余裕がないと、日常の使い勝手が悪くなる可能性があります。

給排水と電源の位置を確認する

洗濯機を設置する際、給排水と電源の位置も重要な確認ポイントです。これらが適切に配置されているかを確認することで、設置後のトラブルを防げます。

  • 洗濯機用の蛇口
    給水ホースが蛇口にしっかり届くかを確認しましょう。蛇口の位置が遠い場合は、延長ホースが必要になることがあります。あと、カチッとハマるアタッチメントタイプではなく、アダプター(ニップル)を蛇口にネジで取り付けるタイプの場合、ネジを強く締めすぎると蛇口が破損する恐れがあるため、取り付けの際には十分注意が必要です。
  • アース付きコンセント
    洗濯機の設置には、感電防止のためにアース付きのコンセントが必要です。アース付きコンセントが設置場所の近くにあるかを確認しましょう。もしコンセントやアース端子がない場合は、電気工事が必要になる可能性があります。
  • 排水口の位置
    排水口が洗濯機の真下にあるかどうかを確認しましょう。真下にある場合、排水ホースを適切に取り回すために、別売りの部品(真下排水ユニット)が必要になることがあります。一方、排水口が真下以外に位置している場合は、基本的に標準の設置方法で取り付けが可能です。

家族の人数やライフスタイルに合った容量を選択

洗濯機を選ぶ際には、家族の人数や洗濯物の量に合わせた容量の選択が非常に重要です。適切な容量を選ぶことで、一度に効率よく洗濯ができ、時間と手間を節約できます。

容量が少なすぎると洗濯回数が増え、逆に多すぎると無駄な電力や水を使うことになるため、家族構成に合った洗濯機を選ぶことが大切です。

家族の人数に応じた容量の目安

以下は、一般的な家族構成に応じた洗濯機の容量の目安です。

  • 1〜2人暮らし
    一人暮らしやカップルであれば、4〜6kgの洗濯機が適しています。週に数回の洗濯でも、この容量で十分に対応できます。
  • 2〜3人家族
    小さな家族や少人数の家庭には、6〜8kgの洗濯機が理想的です。この容量であれば、毎日の洗濯でも負担なくこなせます。
  • 4〜5人家族
    4〜5人家族では、8〜10kgの洗濯機が必要です。特に、子供がいる家庭では洗濯物の量が多いため、この容量が適しています。
  • 6人以上の大家族
    大家族や、洗濯物が多い家庭では、10kg以上の大容量洗濯機が便利です。布団やカーペットなどの大物洗いもこの容量で対応できます。

ワンポイントアドバイス

洗濯機で洗う1人分の洗濯物は約1.5kgが目安です。

洗濯頻度に応じた容量の調整

家族の人数だけでなく、洗濯の頻度も容量選びに影響します。例えば、週に何度も洗濯する家庭と、週末にまとめて洗濯する家庭では、必要な容量が異なります。

  • 毎日洗濯する家庭
    毎日洗濯する場合、洗濯物の量が少ないため、通常人数分の容量で十分です。容量が大きすぎると初期費用がかさみ、無駄が出る可能性があります。
  • まとめて洗濯する家庭
    週末にまとめて洗濯する場合や、大きな毛布などを洗いたい場合は、大きめの容量を選ぶと効率的です。

容量が大きくなると価格と性能がアップ

大容量モデルは価格が上がる一方で、インバーターモーターによる強力な洗浄力や省エネ性能、静音設計など性能が向上します。さらに、少ない衣類でも最適な水量に調整する機能があり、無駄を抑えられるため、トータルで見てコストパフォーマンスが高い選択です。

余裕を持った容量選びのメリット

少し大きめの容量を選ぶことで、洗濯の負担を軽減することができます。例えば、急に洗濯物が増えた時や、家族が増えることを考慮して、余裕を持った容量を選んでおくと安心です。

また、大容量の洗濯機は、毛布やカーテンなどの大物洗いにも対応できるため、家庭内での洗濯の幅が広がります。

洗浄力を確認

洗濯機を選ぶ際に、洗浄力は非常に重要な要素です。毎日の洗濯でしっかりと汚れを落とすためには、洗濯機の洗浄力が十分であることが不可欠です。ここでは、洗浄力に影響を与える要素を解説します。

洗浄力に影響する要素

洗浄力は、いくつかの要素によって決まります。これらのポイントを確認することで、選ぶ洗濯機が求める洗浄力を持っているか判断できます。

  • パルセーターの性能
    縦型洗濯機の底についているパルセーターが回転して強力な水流を作り出し、衣類の汚れを効果的に落とします。パルセーターの大きさや形状、回転力が強いほど、洗浄力が高くなる傾向にあります。シンプルで効果的な洗浄メカニズムとして、多くの縦型洗濯機に採用されています。
  • インバーターの有無による違い
    インバーターモーターを搭載した洗濯機は、洗浄力が高く、省エネ性能も向上しています。インバーターなしの洗濯機に比べ、インバーター付きのモデルはモーターの回転数を自由に調整できるため、洗浄力を効果的にコントロールしながら、エネルギー消費を抑えることができます。これにより、効率的かつパワフルな洗浄が可能です。
  • 温水洗い機能
    縦型洗濯機の上位機種には、温水洗い機能が搭載されているモデルがあります。温水は洗剤の溶解力を高め、油汚れや皮脂汚れなど、通常の冷水では落としにくい汚れをしっかりと分解します。また、温水洗いは除菌効果も高いため、衛生面を重視する方や、アレルギー対策としても非常に有効です。

インバーターかどうかの見分け方

外見やカタログを軽く見ただけだと分かりづらいため、メーカーや製品の型式がわかれば価格ドットコムサイトで確認が可能です。インバーター搭載条件にチェックを入れた一覧はこちらから確認できます。リンク先から更に細かい指定が可能です。

縦型洗濯機とドラム式洗濯機の洗浄力の違い

  • 縦型洗濯機:パルセーターによる強力な水流で衣類を上下に激しく動かしながら洗うため、特に泥汚れなどの頑固な汚れに対して優れた洗浄力を発揮します。また、大物洗いにも強く、毛布やカーペットなどの洗濯にも適しています。
  • ドラム式洗濯機:衣類をドラムの中で持ち上げてから落とす「たたき洗い」の方式を採用しています。使用する水量が少なく、節水効果が高い一方で、縦型に比べて洗浄力が若干劣ることがあります。しかし、繊維へのダメージが少なく、デリケートな衣類を優しく洗うことができるため、衣類を長持ちさせたい方には向いています。

運転音の重要性

洗濯機を選ぶ際、運転音のチェックは非常に重要です。特に、夜間やアパートなどの集合住宅で使用する場合、騒音が周囲に迷惑をかける可能性があるため、静音性を考慮した洗濯機選びが必要です。

ここでは、運転音の違いを理解し、その原因について詳しく解説します。

洗濯機の運転音の種類

洗濯機の運転音は、使用されているモーターの種類によって異なります。以下では、主に使用される3種類のモーターと、それぞれの特徴について解説。

  • ベルト式モーター
    モーターの回転をベルトを通じて洗濯槽に伝える方式です。この構造では、ベルトの振動や摩擦が発生しやすく、運転時に比較的騒音が大きくなる傾向があります。特に、脱水時にはモーターが高負荷で動作するため、音が大きくなります。回転速度や動きの制御が制約されるため、インバーターモーターやDDインバーターモーターに比べて、パフォーマンスが劣りますが安価です。
  • インバーターモーター
    中価格帯の洗濯機に搭載されているモーターで、回転速度を自由に制御できるため、必要なパワーに応じて効率よく動作します。このため、運転音を抑えつつ、消費電力の削減が可能です。洗濯槽と直接接続されているタイプと、ベルトを介して動力を伝達するタイプの両方があります。
  • DD(ダイレクトドライブ)インバーターモーター
    ベルトを使わずに洗濯槽とモーターが直接接続されています。この構造により、振動や摩擦が極力抑えられ、運転音が非常に静かになります。縦型洗濯機であれば上位機種、ドラム式洗濯機であればほとんどの機種に採用されており、静音性と省エネ性能に優れているため、夜間やアパートでの使用に最適です。※平均40dB前後

設置不良による運転音の増加に注意

洗濯機は、設置が不適切だと運転時の音が大きくなることがあります。

特に脱水時には、床の不安定さや水平が取れていない場合、振動が増え、騒音が発生しやすくなります。設置時には防振マットの使用や、水平器で確認しながらしっかりと固定することが重要です。

設置後のトラブルを避けるため、配送業者による設置の場合でも必ず試運転を行ってもらい、不備がないかしっかりと確認してください。

運転音の確認

洗濯機を購入する前に、運転音の確認が重要です。製品の仕様書やカタログには、通常、運転音がデシベル(dB)で記載されています。

一般的に、40dB以下が静かな運転音とされており、日常生活での使用においてほとんど気にならないレベルです。また、店頭でのデモンストレーションや、実際に使用している人のレビューを参考にすることも有効です。

静音性(dB/デシベル)の目安

  • 0〜10dB:ほぼ無音、呼吸音
  • 10〜20dB:ささやき声、時計の秒針の音
  • 20〜30dB:遠くから聞こえる静かな話し声、静かな夜の家の中
  • 30〜40dB:エアコンの室内機の音、静かな部屋の中
  • 40〜50dB:静かな図書館や、静かなオフィス
  • 50〜60dB:普通の会話、テレビの音(低音量)

操作性と便利機能をチェック

縦型洗濯機は、シンプルな操作性と多機能性が特徴で、毎日の洗濯をより快適にしてくれます。ここでは、一部の縦型洗濯機に搭載されている便利な機能や、操作性に関するポイントをまとめて紹介します。

  • 操作パネルの使いやすさ
    縦型洗濯機の多くは、シンプルで直感的に使える操作パネルを採用しています。ボタン配置がわかりやすく、誰でも簡単に操作できる設計になっており、洗濯コースの設定や運転状況の確認が容易です。
  • 洗剤自動投入機能
    一部の縦型洗濯機には、洗剤や柔軟剤を自動で計量して投入する機能が備わっています。これにより、毎回適量の洗剤を使用でき、手間を省くとともに、衣類の傷みを防ぎつつ効率的な洗浄が可能です。
  • タイマー予約機能
    洗濯の終了時間を設定できるタイマー予約機能が付いているモデルもあります。これを活用することで、外出前や夜間に洗濯をセットし、希望の時間に洗濯を完了させることができます。
  • 静音設計
    静音設計が施された縦型洗濯機は、運転中の騒音が少なく、夜間や早朝でも周囲を気にせず使用できます。特に集合住宅や隣接する部屋で使用する場合、静音機能は重要なポイントです。
  • 温水洗い機能
    一部の縦型洗濯機には温水洗い機能が搭載されており、冷水では落としにくい汚れや除菌効果が必要な洗濯に最適です。温水によって洗剤の効果が高まり、衣類をより清潔に保つことができます。ただし、温水洗いは通常よりも多くの電力を消費するため、頻繁に使用すると電気代が増える可能性があります。これらの点を踏まえ、必要なときに温水洗いを活用し、冷水との使い分けを工夫することが重要です。
  • 容量自動調整機能
    洗濯物の量に応じて水量や洗濯時間を自動で調整する機能が搭載されているモデルもあります。これにより、少量の洗濯物でも無駄なく洗うことができ、エネルギー効率が向上します。
  • 簡単設定メモリー機能
    よく使う洗濯コースを記憶させるメモリー機能があるモデルでは、毎回の設定を省略でき、すぐに洗濯を始めることが可能です。これにより、時短と操作の簡便さが得られます。
  • ノンヒーター乾燥機能
    機種によってはヒーターを使用せずに送風のみで衣類を乾燥させる機能がついています。電力消費を抑えることができるのが大きなメリットで、低温で乾燥させるため、衣類へのダメージが少なく、縮みや型崩れが起こりにくいという利点もあります。しかし、完全に乾かすことは難しく、天候や湿度の影響を受けやすいというデメリットがあります。そのため、完全に乾燥させる機能というよりも、部屋干しの時間を短縮するための補助的な機能として捉えるのが適切です。

最近の洗濯機に風呂水ホースが付いていない理由

  • 衛生面の懸念
    風呂水を使用する場合、残り湯に含まれる皮脂や細菌の影響が懸念されます。特に、長時間放置した風呂水は雑菌が繁殖しやすく、衛生的な問題を引き起こす可能性があります
  • 入浴剤の影響
    入浴剤を使用した場合、色や香りが洗濯物に移ることや、洗濯槽を傷める可能性があるため、使用を避ける家庭が増えています
  • 機能の簡素化
    製造コストを削減し、余分な機能を省く傾向があります。
  • 水道水の使用推奨
    多くのメーカーが、洗濯時に水道水を使用することを推奨しています。理由は常に新鮮で、衛生的であるためです。

電気代・水道代を考慮

洗濯機を選ぶ際には、初期費用だけでなく、電気代と水道代のランニングコストを考慮することが大切です。これらのコストは、日常的に使用するたびに積み重なっていくため、エネルギー効率や節水性能に優れたモデルを選ぶことで、長期的に家計に優しい選択が可能です。

  • 省エネ・節水機能
    多くの縦型洗濯機には、省エネ・節水に優れた機能が搭載されています。例えば、インバーターモーターを使用したモデルは、洗濯物の量や工程に応じてモーターの回転数を調整し、必要なエネルギーだけを使用することで消費電力を大幅に抑えることができます。また、自動水量調整機能により、洗濯物の量に応じて最適な水量を自動で設定するため、水の無駄遣いを防ぎ、水道代の節約につながります。
  • 各モデルの省エネ性能を確認
    洗濯機を選ぶ際には、各メーカーのカタログで消費電力や使用水量を確認することが大切です。エネルギー効率や水道代の目安を把握し、比較することで、より経済的なモデルを選ぶことができます。一部の機種には洗剤自動投入機能もついているため、更にコストを下げることも可能です。

電気代の計算方法

電気代 = 消費電力量(kWh) × 使用時間(h) × 1kWhあたりの電気料金(円)

【例】0.7kWhの洗濯機を1時間使用し、1kWhあたりの電気料金が31円の場合

電気代は 0.7kWh × 1h × 31円 = 21.7円 となります。

水道代の計算方法

水道代 = 使用水量(L) × 水道料金単価(円/L)

ここで、「使用水量(L)」は、洗濯機が1回の洗濯で使用する水の量です。「水道料金単価(円/L)」は、お住まいの地域によって異なりますが、一般的には1リットルあたり約0.2円前後です。

【例】洗濯機が1回の洗濯で100リットルの水を使用し、水道料金単価が0.2円/Lの場合

水道代 = 100L × 0.2円/L = 20円 となります。

保証内容や部品保有年数を確認

縦型洗濯機を選ぶ際には、保証内容や部品の保有年数を確認することが重要です。保証の範囲や、部品が供給不能となるリスクを考慮することが、購入後の満足度に大きく影響します。

以下に、保証内容や部品保有年数に関して押さえておくべきポイントを解説。

無料保証内容の確認

洗濯機の保証には、カバーされる範囲と除外される項目があります。主に以下の点に注意が必要です。

  • 消耗品や摩耗品の保証
    フィルターやゴムパッキンなど、使用することで徐々に劣化していく部品に関しては、通常の保証対象外です。これらは消耗品や摩耗品と見なされ、交換が必要になった際には自己負担となることが多いです。
  • 誤った使い方による故障
    取扱説明書に記載された方法に従わない使い方、過度な負荷をかける使用方法によって発生した故障は、保証の対象外となります。例えば、過剰に衣類を詰め込んで運転したことによる故障などが該当します。
  • 工事不良・設置不良
    洗濯機の設置時に発生した問題、例えば分岐水栓の取り付けミスや排水ホースの設置不良などが原因で故障した場合も、通常の保証の対象外となります。このような場合、設置業者に問い合わせる必要があります。自分で取り付けする場合には特に注意が必要です。
  • 部品の保有期間
    洗濯機の部品保有期間は、メーカーによって異なりますが、例えばパナソニックの縦型洗濯機では、部品の保有期間が7年とされています。この期間を過ぎると、修理に必要な部品が入手困難になる可能性があるため、長期間の使用を想定している場合には注意が必要です。

無料延長保証サービスをチェック

メーカーや販売店によっては、パナソニックが提供する「長期保証プラス(ドラム式洗濯機のみ)」のようなサービスが無料で付いてくる場合もあります。このようなサービスでは、インターネット経由で保証を延長したり、部品交換の割引を受けたりできることがあります。

ただし、こうした延長保証には利用条件や保証対象外となる事項もあるため、サービス内容をしっかり確認したうえで、加入することが重要です。適用範囲や条件を把握しておくことで、購入後に「保証が効かなかった」といったトラブルを避けることができます。

有料延長保証の注意点

延長保証は、メーカー保証が終了した後も、一定期間保証を受けられるサービスです。しかし、延長保証にもいくつかの注意点があります。

  • 適用範囲の確認
    延長保証は通常の保証と同様に、消耗品や誤った使い方による故障は対象外です。また、保険のように年数が経つにつれて保証される範囲が狭くなる場合があります。契約前に、何がカバーされるのか、保証の詳細をしっかり確認することが重要です。
  • 延長保証のコスト
    延長保証には追加料金がかかりますが、そのコストが実際に発生する可能性のある修理費用に見合うかどうかを検討する必要があります。高額な部品の交換が含まれている場合は延長保証が有効ですが、そうでない場合はメリットが少ないこともあります。
  • 保証の期間と条件
    延長保証の期間や条件は、メーカーや販売店によって異なります。また、延長保証を受けるためには、定期的なメンテナンスや正規の方法で使用することが求められる場合があります。

洗濯機の部品保有期間は意外と短い

縦型洗濯機の部品保有期間は各メーカーによって異なりますが、一般的に約7年前後とされています。このため、有料の延長保証に加入していても、利用年数が長くなると、部品の供給が終了してしまい、修理ができない場合があります。

その結果、延長保証に加入していたとしても店舗によっては修理が不可能な場合、保証が無駄になってしまう可能性もあります。この点を踏まえて延長保証を選ぶ際には、部品保有期間や部品がなくなった場合の対応についても事前に確認しておくことが重要です。

縦型洗濯機【メーカー別ひとことアドバイス】

パナソニック

  • スゴ落ち泡洗浄
    水圧で洗剤を泡立てる「ジェットバブルシステム」により、泡水を衣類に素早くふりかけて、汚れに早く効果を発揮。さらに「パワフル立体水流」を搭載した機種もあります。
  • 温水泡洗浄
    上位機種には温水を使用して泡洗浄する機能搭載。皮脂汚れや油汚れにも強力に対応します。40℃ ・30℃ ・15℃の設定が可能。
  • 自動洗剤投入機能
    洗剤や柔軟剤を自動で適量投入し、使い過ぎや不足を防ぎます。液体洗剤・柔軟剤に加え、「おしゃれ着洗剤」「酸素系液体漂白剤」「汚れはがし剤」の中から選んで自動投入出来る機種もあります。
  • パナソニック公式サイト

日立

  • ナイアガラ ビート洗浄
    高濃度の洗剤液と大流量シャワーで汚れをしっかり落とし、布傷みも抑えます。。
  • 洗濯槽自動おそうじ
    一度の設定で、毎回おそうじ。すすぎの後に「きれいな水道水」で上から洗い流します。
  • 風脱水
    高速回転で空気を取り込み、化繊衣類の水分を飛ばします。
  • 日立公式サイト

東芝

  • ウルトラファインバブル洗浄
    ナノサイズの泡が繊維の奥まで入り込み、汚れをしっかり落とします。
  • Ag+抗菌水
    銀イオン水を使って、洗濯槽のカビや雑菌の繁殖を抑制します。
  • 特許を持つDDモーター
    高い洗浄力を支えるパワーと低騒音で、周りが気になる時間帯のお洗濯も安心。AW-8DH4
    では洗い時/脱水時 約26dB/約37dBの低騒音。
  • 東芝公式サイト

シャープ

  • 穴なし槽
    洗濯槽に穴がないため、節水効果が高く、カビの繁殖も抑えられます。
  • プラズマクラスター除菌
    衣類や洗濯槽をプラズマクラスターイオンで除菌し、カビ菌を抑制。消臭効果も期待できます。
  • 柔軟剤プラスコース
    最終すすぎ時に衣類を水でほぐしてから柔軟剤を投入することにより、柔軟剤を衣類全体に均一にコーティングし、柔軟剤の効果を高めます。
  • シャープ公式サイト

ハイアール

  • ダブルアシスト機能
    指一本で重いふたをラクラク開閉できる「パワーアシスト」と、ふた内側への映り込みで衣類の取り忘れを防ぐ「ミラーアシスト」搭載。
  • 乾燥機能がないドラム式洗濯機
    乾燥機能は不要な方で、ドラム式が欲しい方には数少ない選択肢となります。
  • お急ぎ10分コース
    2.0kgまでの衣類なら短時間で洗濯できます。時間が短いので忙しい人、そして衣類にもやさしい洗濯コースです。
  • ハイアール公式サイト

ハイセンス

  • 独自パルセーター
    新設計のパルセーター搭載で立体的で強力な水流を生み出し、服の絡みを抑えながら汚れを落とします。
  • 大容量糸くずフィルター
    効率的に糸くずを収集して、日々のお手入れを快適にします。
  • 高いコストパフォーマンス
    価格帯が比較的安価でありながら、必要な機能がしっかりと揃っています。
  • ハイセンス公式サイト

AQUA

  • 3Dアクティブ洗浄
    洗いムラを抑えて しっかりもみ洗い。
  • 超音波洗浄
    エリ・ソデをかんたんに部分洗いできる超音波洗浄らくらくSONIC搭載。
  • スピンバブル洗浄
    高濃度の泡が繊維の奥まで浸透するスピンバブル洗浄でガンコな汚れもキレイに落とします。
  • AQUA公式サイト

番外編:2層式洗濯機のメリット・デメリット

2層式洗濯機は、現在では主流から外れつつあるものの、特定のニーズに応じてまだ根強い人気があります。

このタイプの洗濯機は、洗濯槽と脱水槽が別々になっているため、それぞれの槽で個別に洗濯と脱水を行うことができます。ここでは、2層式洗濯機のメリットとデメリットを解説します。

メリット

  • コストパフォーマンスが高い
    2層式洗濯機は、全自動洗濯機に比べて価格が安い場合が多く、初期費用を抑えることができます。また、構造がシンプルなため、故障が少なく、長寿命です。
  • 効率的な使い方が可能
    洗濯槽と脱水槽が別々になっているため、脱水中に次の洗濯物を準備して、すぐに洗濯を始めることができます。時間を効率的に使いたい場合には便利です。
  • 水や洗剤の使用量を調整しやすい
    水量や洗剤の量を自分で調整できるため、無駄が少なく、節水・節約に貢献します。少量の洗濯物でも効果的に洗えるのが特徴です。
  • 洗濯物の追加が簡単
    洗濯槽に水が溜まっている状態でも、洗濯物を追加することが簡単です。また、脱水槽に汚れた水が移動しないため、清潔に脱水が行えます。

デメリット

  • 手間がかかる
    全自動洗濯機と異なり、洗濯と脱水を別々に操作する必要があるため、手動での操作が多く、手間がかかります。時間に余裕がない場合には不向きです。
  • サイズが大きく場所を取る
    2層式洗濯機は、2つの槽を備えているため、設置スペースが広く必要になります。狭いスペースには不向きで、設置場所の確保が課題となる場合があります。
  • 洗浄力が全自動に劣る場合がある
    2層式洗濯機の洗浄力は基本的には高いですが、全自動洗濯機の高機能モデルと比べると、特定の汚れを落とす能力や使い勝手で劣る場合があります。
  • 消費電力が多いことも
    洗濯と脱水が別々に動作するため、場合によっては同じ容量の全自動洗濯機よりも消費電力が多くなることがあります。特に長時間使用する場合には、電気代が高くなる可能性があります。

まとめ

乾燥機能なしの縦型洗濯機は、手頃な本体価格と低い消費電力による経済的なメリットが大きな特徴です。縦型洗濯機は洗濯物を干す作業が苦にならず、時間にある程度の余裕がある方にとっては非常に理想的な選択肢となります。

また、乾燥機能がないドラム式洗濯機がほとんど存在しないため、乾燥機能が不要な方の選択肢としては縦型洗濯機が主流となります。縦型洗濯機は高い洗浄力を持ち、大物洗いにも対応できるため、使い勝手の良さも魅力です。

この記事が読者様の洗濯機選びにおいて少しでもお役に立てればと願っています。洗濯機は日常生活で欠かせない家電であり、長く使うことを考えると、自分に最適な1台を選ぶことが非常に重要です。何度も繰り返し使う家電だからこそ、性能や価格、保証内容をしっかり確認し、納得のいく選択をしていただければと思います。

洗濯機の選び方に迷った時には、この記事を思い出し、参考にしていただけると幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。読者様にとって最適な洗濯機が見つかりますように。

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