【ゼロから(初心者でも)わかる失敗しない電気ポット、ケトルの選び方】違いから機能まで詳しく解説

【ゼロから(初心者でも)わかる失敗しない電気ポット、ケトルの選び方】違いから機能まで詳しく解説

この記事では初心者の方でも迷わないように、電気ポットと電気ケトルの違い、機能の比較、選び方のポイントについて詳しく解説し、生活スタイルに合った最適な製品を選ぶお手伝いをします。

電気ポットと電気ケトルの違いとは?

電気ポット電気ケトルは一見似た家電ですが、使用シーンや特徴に大きな違いがあります。

電気ポット

  • 一度お湯を沸かしてから保温する機能を持つ。
  • いつでもすぐに熱いお湯が使える。
  • 家族全員が一日を通してお湯を使う家庭に最適。
  • 温度設定や保温機能などが備わっており、利便性が高い。
  • 一度沸かしてコンセントを抜けば、ある程度の時間は保温状態が保たれます。高価なモデルほど保温機能が高くなり、より効率的に保温が可能。

電気ケトル

  • コンパクトかつ短時間でお湯を沸かすことに特化。
  • 保温機能はないが、スイッチひとつで操作がシンプル。
  • 軽量で持ち運びもしやすい。
  • 一人暮らしや少人数の家庭に適している。
  • 沸かすときだけ電気を使うのでトータルの電気代が安い。

電気ポットと電気ケトルのメリット・デメリット比較

電気ポット電気ケトル
保温機能長時間保温可能なし
スピード約8〜11分で沸騰
(1リットル)
約4〜6分で沸騰
(1リットル)
容量大容量
(家族向け)
小容量
(一人暮らし向け)
消費電力保温するとやや高い保温がないため低い
使いやすさ温度設定などの機能が豊富
保温水量が多いほど便利
軽量、シンプルで持ち運びやすい
価格数千円〜2万円以内千円台〜1万円以内

電気ポットがおすすめの人

  • 頻繁にお湯を使う家庭
    朝食で家族全員がお茶やコーヒーを飲むなど、一日に何度もお湯を使う場面がある場合、電気ポットが便利です。常にお湯が準備されているため、待ち時間がありません。
  • 料理の際に便利
    料理の下ごしらえや湯通しなど、すぐにお湯が必要な場合に役立ちます。長時間保温ができるため、調理中に何度もお湯を沸かす手間が省けます。
  • 赤ちゃんがいる家庭
    赤ちゃんのミルク作りに電気ポットの温度設定&保温機能がとても便利です。いつでも適温のお湯を使えるため手間が減り、安心安全に使えます。
  • お茶やコーヒーが好きな方
    保温機能があるため朝沸かしておけば、いつでもすぐにお湯を使うことができ、待ち時間がないためストレスなく利用できます。

電気ケトルがおすすめの人

  • 一人暮らしや保温が必要ない家庭
    必要な分だけ短時間でお湯を沸かせるため、一人暮らしや少人数で使う場合にピッタリです。保温機能がない分、電気ポットよりも省エネで、手軽に扱えます。
  • スピーディにお湯を使いたい場合
    電気ケトルは最大容量が少ないため、お湯をわずか数分で沸かせます。忙しい朝や手軽にお茶を楽しみたい時など、スピード重視の方におすすめです。
  • 購入費用を抑えたい
    電気ケトルはシンプルな構造のため、電気ポットに比べて価格が安い傾向があります。コストを抑えたい方にも適しています。

電気ポットと電気ケトルの選び方

電気ポットの選び方

  • 容量
    頻繁にお湯を使用する場合は大容量の電気ポットが便利です。ただし、大容量であるほど保温のための電力が必要になるため、必要最低限の容量を選ぶことがポイントです。
  • 機能
    電気ポットには保温機能や省エネモード、温度設定機能が搭載されています。特に温度は機種によって設定できる温度が違うため、自分の目的にあった温度選択をすることが重要です。
  • デザイン・操作性・電気代
    ボタン式の機種は指先ひとつでお湯を注げる便利さがありますが、電気がないと使用できないという欠点があります。しかし、通電なしでも注げるプッシュ式や両方使えるハイブリッドタイプもあり、このタイプの機種は電源の抜き差しで電気代を節約することができ、停電時にもお湯が出せます。

電気ケトルの選び方

  • 容量
    一人暮らしやピンポイント利用なら0.5–1リットル程度の小容量の電気ケトルがおすすめ。
  • 機能
    電気ケトルはシンプルに沸かすことに重点を置いており、安全機能(自動電源オフ機能など)のみのシンプルな機種がほとんどです。
  • デザイン・操作性・電気代
    電気ケトルは注ぎ口の形状がさまざまで、特にコーヒーをドリップする際には注ぎ口が細いタイプが使いやすいというメリットがあります。お湯を沸かすこと以外はすべて手動で、必要なときにだけ沸かすため、使用頻度が低ければ電気代を抑えやすいのも特徴です。

電気ポット・電気ケトル・ガス・IHの沸騰速度の比較と光熱費

加熱方法沸騰速度
(1リットル)
光熱費
(1リットル)
電気ポット8〜11分 約2.9円(沸騰時のみ)
電気ケトル4〜6分約2.3円
ガスコンロ
(中火)
5〜7分約3.0円
IHヒーター
(強)
2〜3分約3.2円

沸騰時のみを考慮すると、電気ケトルが最も経済的で、IHが最も速いという結果になります。

機種によっても変動しますので、あくまで参考としてください。

電気ポットと電気ケトルのお手入れ方法について

電気ポットと電気ケトルは定期的なお手入れが必要です。それぞれの特徴に応じた処理方法をご紹介します。

電気ポットのカルキ除去のやり方

長期間使用しているとポット内部に白い塊(カルキ)が付着してきます。

気がついた時点で早めに除去しないと塊が大きくなり、お手入れに時間がかかってしまうため、早めの処理をおすすめします。

準備

  • クエン酸:大さじ2〜3杯(30〜45g)
  • ポット満水までの水

※酢でも代用できますが、約10倍の容量約300〜450ml(カップ1.5〜2.25杯)の容量が必要になってしまうのと、匂いが残る可能性があるのであまりおすすめしません。

手順

  1. ポットに満水まで水を入れ、クエン酸を加えて軽く撹拌します。
  2. スイッチを入れて2〜3時間通電させます。
  3. お湯を捨て、内部を柔らかいスポンジで軽くこすります。
  4. 水ですすぎ、再度満水まで水を入れて沸騰させます。
  5. 最後にお湯を捨て、水でよくすすぎます。

電気ケトル内部底の錆び防止

ケトル加熱部分(底)の材質による違い

  • アルミニウム製
    水酸化アルミニウムを形成し、白いブツブツとした状態(白いサビ)になりやすい。
  • ステンレス製
    比較的錆びにくいが、表面の保護膜が破壊されると錆びる可能性がある。

使用後のケア

使用後は必ず水を空にし、内部を乾燥させます

フタを開けたまま自然乾燥させるのが効果的です。

白い塊(カルキ)の付着に気づいたら

  1. 水とクエン酸(大さじ1杯)を入れて沸騰させます。
  2. お湯を捨て、水でよくすすぎます。
  3. 内部を柔らかい布で拭き取り、完全に乾燥させます。

外部のお手入れ

ケトルは持ち運びが多いため、外部が汚れやすい

湿った柔らかい布で外部を拭き、乾いた布で仕上げます。

研磨剤や強力な洗剤の使用は外見が削れてしまうため、おすすめしません。

保管

使用しないときは、乾燥した状態で保管します。

湿気の多い場所を避けて保管してください。

電気ケトルは内部が湿気を帯びたままだと錆びやすくなります。

適切なケアを行うことで錆びを防ぎ、長く快適に使用することができます。

電気ポット・ケトルの保証内容・平均寿命・部品保有年数を確認

電気ポット・ケトル購入の際には、保証内容や平均寿命、部品保有年数を確認することも大切なポイントです。

無料保証や延長保証についてしっかり確認しておくことで、不満や不具合が発生した場合にも安心して対処できます。

通常保証内容の確認

基本1年間の無料保証が付いてきます。この保証期間中に不具合が発生した場合、修理や部品交換が無料で行われることが一般的です。ただし、保証内容はメーカーやモデルによって異なるため、しっかり確認することが大切です。

無料保証のポイント

  • 保証期間
    通常1年間が基本です。
  • 保証対象
    初期不良や、通常使用による故障が対象となります。
  • 保証対象外
    落下や水没などの過失による故障は保証対象外となることが多いです。この場合は火災保険で対応できる可能性がありますので、加入している火災保険会社に一度問い合わせしてみることをおすすめします。
  • 無料延長保証
    一部のメーカーや販売店では、購入時に無料で延長保証を提供している場合がありますので、忘れずに確認しましょう。

電気ポット・ケトルの平均寿命

使用頻度やメンテナンスに左右されますが、一般的には約5年程度とされています。

特に電気ポットはケトルよりも複雑な構造に(部品が多く)なっているため、故障の可能性が少々高まります。

電気ポット・ケトルの故障に影響する要因

  • 使用内容
    ボタンやスイッチ部分が壊れる可能性が高いです。押す力が強すぎたり、乱暴に扱うと故障する確率が高まります。
  • 内部の劣化
    カルキ除去やサビ防止など、定期的なお手入れができていない場合は、温度センサー異常などで故障する確率が高くなります。

部品保有年数

メーカーが電気ポット・ケトルの修理用部品を保有する年数は、法律で定められているものではありませんが、多くの場合、製造終了から5年が一般的です。

これは公益社団法人 家電公取協が補修用性能部品表示対象品目と保有期間を定めており、

当面の間、最低限、定められた品目の保有年数をしたまわることはできません。

との記載があるためです。

電気ポットの場合5年以内であれば、部品交換や修理が可能ですが、保有期間を過ぎると修理ができない場合もあります。

製品名最低部品保有年数
冷蔵庫9年
洗濯機6年
テレビ8年
エアコン9年
掃除機6年
ステレオ8年
ラジオ
テープレコーダー
6年
電子レンジ8年
トースター
ロースター
5年
炊飯器
ミキサー
ジューサー
6年
電気ポット5年
電気コンロ
ガスコンロ
5年
アイロン
ヘアーカーラー
5年
開放式(屋内用)
石油ストーブ
6年
排気式(屋外用)
石油ストーブ
7年
電気ストーブ
電気こたつ
6年
扇風機8年
上記にない家電製品の部品保有年数は各メーカーに確認が必要です。
例:パナソニックのIHクッキングヒーター部品保有年数は8年
引用:家電公取協HPより

電気ポット【メーカー別の特徴】

タイガー公式サイト

タイガー魔法瓶(TIGER)

  • 高い保温性能と省エネ設計
    「VEまほうびん構造」により、電気代を節約しながら長時間温かいお湯が利用できます。
  • 多彩な節電メニュー
    「節電タイマー」は6~10時間の設定ができ、設定時間後に自動で湯沸かしを開始し、沸騰後保温する電気代を節約。また「保温温度設定」では機種によって70℃、80℃、90℃、98℃から選べ、用途に合わせた温度設定が可能です。
  • 安全性と設置場所の自由度を高める蒸気レス設計
    「蒸気キャッチャー構造」を搭載したモデルでは、湯沸かし時の蒸気を本体内で水滴に変え外部に蒸気を出さない設計で、やけどのリスクを低減し、設置場所を選ばずに使用できます。

象印マホービン(ZOJIRUSHI)

象印マホービン公式サイト
  • 高い保温性能
    「VE電気まほうびん」シリーズでは真空断熱構造を採用し、電気を使わずにお湯の温度を長時間維持することができるため、電気代の節約と環境への配慮が可能です。
  • 電池での電動給湯機能
    一部モデルでは、電源コードを外しても単3アルカリ乾電池2本で電動給湯が可能です。
    これにより、コンセントのない場所でも手軽にお湯を注げます。
  • カフェドリップ給湯機能
    「カフェドリップ給湯」機能を搭載し、少量のお湯をゆっくり注ぐことができるため、コーヒーのハンドドリップ時に最適な注ぎ方が可能です。

パナソニック(Panasonic)

パナソニック公式サイト
  • 高い保温性能
    「U-Vacua(ユーバキュア)」と呼ばれる高性能の真空断熱材を内容器の側面に採用し、容器周りの放熱を抑え、学習省エネ機能も搭載しているため、保温中の電気代を抑えることが可能です。
  • 用途に合わせた4段階給湯
    押し加減と押し続けている時間で、給湯量が自動的に増加するため、飲み物やカップラーメンを作る際の湯量を調整できます。
  • カフェ給湯機能
    「カフェ給湯」機能を搭載し、ドリップコーヒーに適した流量でお湯を注ぐことができます。これにより、コーヒーのハンドドリップ時に最適な注ぎ方が可能です。

電気ケトル【メーカー別の特徴】

タイガー魔法瓶(TIGER)

タイガー公式サイト
  • 高速沸騰
    独自の「プリントヒーター」と「スピード蒸気検知」により、カップ1杯分(約140ml)のお湯を約45秒で沸かすことが可能。
  • 安全設計
    「蒸気レス構造」により、蒸気を外に出さず、やけどのリスクを低減します。「転倒お湯もれ防止構造」や「給湯ロックボタン」など、多重の安全機能を搭載し、万が一の際にも安心。
  • デザイン性と使いやすさ
    シンプルでスタイリッシュなデザインが特徴で、キッチンのインテリアに調和します。
    「ワンタッチ着脱ふた」や広口設計により、手入れが容易で清潔に保て、温度調節ができる機種もあります。

象印マホービン(ZOJIRUSHI)

象印マホービン公式サイト
  • 安全設計
    転倒湯もれ防止構造機能付きで万が一倒れてもお湯がこぼれにくい設計で、やけどのリスクを低減します。そして本体二重構造のため、外側が熱くなりにくく、触れても安全です。
  • 蒸気レス機能
    沸騰時に蒸気が外に出にくい構造で、家具の劣化ややけどの心配を軽減します。
  • 使いやすさ
    ハンドドリップモード付きでコーヒーのハンドドリップに適した湯量を調整しやすい機能を搭載しています。注ぎ口ほこりブロックもついており、注ぎ口にほこりが入るのを防ぐフタが付いており、清潔に保てます。

ティファール(T-fal)

ティファール公式サイト
  • 多彩な温度設定機能
    モデルによっては、7段階の温度設定が可能で、飲み物に合わせた最適な温度でお湯を沸かせます。
  • 安全設計
    転倒時にお湯がこぼれにくいロック機能や、外側が熱くならない二重構造を採用し、安全性を高めています。
  • デザイン性と使いやすさ
    シンプルでスタイリッシュなデザインが特徴で、キッチンのインテリアに調和します。
    軽量で扱いやすく、手入れも容易な設計となっています。

まとめ

最後に、自分の生活スタイルに合った選択を見つけるためにポイントを振り返りましょう。

  • 頻繁にお湯を使う場合
    家族で使う、お茶やコーヒーをに頻繁に飲む、赤ちゃんのミルク作りなど、常にお湯が必要な場合には電気ポットが便利です。保温機能があるため、いつでもお湯が準備されています。
  • 少量を手早く沸かしたい場合
    一人暮らしや少人数家庭、または料理などに少量のお湯を短時間で沸かして使いたい場合には電気ケトルが最適です。保温機能はありませんが、すぐに沸かせる点で優れています。
  • コストを抑えたい場合
    購入コスト、光熱費を抑えたい方には電気ケトルがおすすめです。短時間でお湯を沸かせるため、電気代が比較的低く抑えられます。
  • デザインや機能を考慮する場合
    キッチンのインテリアに合わせたデザインや使い勝手を重視する場合は、電気ポットや電気ケトルの形状や機能を確認し、自分に合ったものを選びましょう。

電気ポットと電気ケトルは、それぞれ異なるニーズに応じた便利な家電です。

生活スタイルや必要な機能を考慮し、最適な製品を選ぶことで日々の生活がより快適になります。この記事を参考にして、自分にピッタリの一台を見つけてください!

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