新しい冷蔵庫を購入する際に、どのポイントを重視すれば良いのか悩むことはありませんか?
この記事では、初心者でも分かりやすく、冷蔵庫選びで失敗しないための重要ポイントを解説します。設置場所の確認から、メーカーごとの特徴や最新機能まで、重要度の高い項目から順に解説していきます。
この記事を読めば、自分にぴったりの冷蔵庫を見つけるための知識が身に付き、長く快適に使用できる冷蔵庫を選べるようになります。
早速、次の項目から詳細を見ていきましょう!
① 設置場所を確認しよう
冷蔵庫を選ぶ際、まず最初に確認するべきポイントは自宅の設置場所の状況と搬入経路です。どんなに高性能な冷蔵庫を選んでも、設置できなければ意味がありません。適切に設置するために、以下の事項を確認しましょう。
自宅の設置場所の寸法を測る
設置場所の状況を正確に把握することで、適切なサイズの冷蔵庫を選ぶことができます。
- 幅:冷蔵庫の幅に加えて、冷蔵庫の扉を90度近く開いたときに障害物に当たらないか確認する。
- 奥行き:扉を開けた時に、キッチンの動線を妨げないか確認する。
- 高さ:平均的な天井の高さは約2,200mm前後で、600L以上の超大型冷蔵庫でも高さは1,900mm以下です。余程天井が低くない限り、問題なく設置できると思われます。しかし、一番の問題は設置場所までの搬入経路です。
通気スペースの確保
冷蔵庫のタイプや機種によって必要な通気スペースが異なります。
以下に代表的な例を示しますが、詳しくは各メーカーの仕様を確認することが重要です。
直冷式(小型冷蔵庫、霜取りが必要な機種)
- 背面:100mm〜
- 側面:100mm〜
- 上部:300mm〜
インバータータイプ(中型以上の霜取り不要な機種)
- 背面:0mm〜
- 側面:5mm〜
- 上部:35mm〜
設置場所の床の強度(容量別の目安重量)
- 床の強度:冷蔵庫の重さに耐えられるか確認。特に古い木造建築の場合は注意が必要。
- 200Lまでの小型冷蔵庫の目安重量:約20~40kg
- 200~400Lの中型冷蔵庫の目安重量:約50kg〜70kg前後
- 400~500Lの大型冷蔵庫の目安重量:約100kg前後
- 500L以上の超大型冷蔵庫の目安重量:約120kg〜140kg前後
電源コンセントの位置
- コンセントの確認:冷蔵庫を設置する場所の近くに電源コンセントがあるか確認する。
- 延長コードの使用を避ける:延長コードを使用すると火災のリスクが高まるため、直近のコンセントを利用する。
アース線の確認
冷蔵庫内部で漏電が発生した場合、感電のリスクがあるため、事故を防ぐためにアース線の取り付けが必要です。
- アース線の確認:設置場所のコンセント近くにアース線接地端子があるか確認してください。冷蔵庫にアース線が付属していない場合は、必要な長さを測り、購入店やホームセンターで事前に購入しておくと、設置業者が取り付けてくれます。
- アース線がない場合:家電量販店、くらしのマーケットなどで、1箇所に付き約3〜5千円で工事可能です。アパートなどでは大家さんが負担してくれる可能性があるため、一度確認しておくとよいでしょう。
搬入時の注意点
サイズ的に設置場所に冷蔵庫を置けたとしても、設置場所まで問題なく運べるかが重要です。搬入経路と比較して冷蔵庫のサイズがギリギリの場合は、購入予定の店舗や家電量販店などで事前見積もりを依頼してみましょう。
事前見積もりができれば、トラブルが減り、双方にとってスムーズな設置が可能になります。
- 基本設置には配達員2名:通常、冷蔵庫の設置には配達員2名で搬入しますが、人力の2名で搬入できない場合は別途料金がかかることがあります。イレギュラーが発生した場合にも追加料金がかかる可能性がありますので、当日に請求されるのが困る方は、事前に販売店に見積もりを依頼しましょう。
- 2階以上への搬入:階段を使う場合、持ち上げる高さも含めてぶつかることがないか確認する。エレベーターで上階に搬入できる場合は配送無料の範囲内に収まることが多いですが、人力で階段を上がって上階に運ぶ場合は、階数や冷蔵庫の大きさによって別途費用がかかる可能性があります。
- 玄関のサイズ:玄関から冷蔵庫が通るかを確認する。下駄箱などの障害物が邪魔にならないかもチェック。
- 窓の取り外し:玄関から入れない場合、窓を外したら搬入できるかを確認する。熟練の配達員であれば簡易的な窓なら取り外して搬入してくれますが、玄関から入りそうにない場合は、一度購入店に確認しておくと良いでしょう。
- クレーン車の利用:2階以上で通常搬入が無理な場合、クレーン車を使っての搬入が可能か確認する。この場合は事前見積もりが必須。
- 搬入経路の障害物に注意:搬入経路途中にあるドアノブなどの出っ張りに引っかからないか確認する。
- 門や曲がり角:角を曲がる時の膨らみを考慮して問題なく搬入できるかを確認する。
- 設置後の確認:設置後、搬入経路の壁や床に傷がないかを確認する。
- 冷蔵庫の状態確認:冷蔵庫本体にも傷や凹みがないか、付属品がしっかり揃っているかを確認する。
特殊搬入の場合には引越し業者も活用してみる
引越し業者も搬入のプロなので、閑散時期や状況によっては通常の配送業者よりも安価で引き受けてくれる場合があります。一度相談してみると良いでしょう。
② 冷蔵庫扉の開閉方向を確認しよう
- 開閉方向:扉の開閉で障害物にぶつからないかを確認する。
- 食材の取り出しやすさ:右開きか左開きかを想像し、家具の配置などから扉を開けた時にどちらの方が食材を取り出しやすいかを検討する。
これらのポイントを確認し、右開きor左開きor観音開き(フレンチドア)を選択することで、使いやすさが大幅に向上します。
③ 冷蔵庫のサイズを選ぶポイント
冷蔵庫のサイズを選ぶ際には、家庭の人数や使用状況に応じて適切な容量を選ぶことが重要です。以下のポイントを参考に、最適なサイズを選びましょう。
家族構成と生活スタイルに応じた容量選び
- セカンド冷蔵庫:100L未満で寝室などに置ける、飲み物やアイスの保管に便利な冷蔵庫。
- 一人暮らし:100L〜200L程度の小型冷蔵庫が適しています。
- 二人暮らし:200L〜300L程度の中型冷蔵庫が良いでしょう。
- 三人家族:300L〜400L程度の大型冷蔵庫が目安です。
- 四人以上の家族:400L以上の大型冷蔵庫が必要になります。
将来のライフスタイルの変化に備える
- 家族が増える予定:将来家族が増える可能性がある場合は、少し大きめの冷蔵庫を選ぶと良いでしょう。例えば、新しい家族が増えた場合に備えて、余裕のあるサイズを選ぶことで買い替えの手間を省けます。
- 生活スタイルの変化:引っ越しやリフォームの予定がある場合は、リサイクルショップでの購入など、買い替えを視野に入れた冷蔵庫選びをおすすめします。万が一手放す場合は近場のリサイクルショップやジモティーなどを活用するとよいでしょう。
④ 冷蔵庫の賢い選び方
冷蔵庫のお得な購入方法
- 複数店舗で価格を比較する:全く同じ機種でも店舗によって金額に幅があるため、複数店舗でのチェックは必須です。
- 新型と旧型を見比べる:新型冷蔵庫は高価なため、一つ前の旧型の在庫があれば、性能を比較して大きな違いがない場合、数万円安く購入できるのでおすすめです。家電量販店で電源を入れていない展示品があれば、大幅値引きされている(してくれる)ことが多く、狙い目です。
- 省エネ冷蔵庫でコスト削減:高価な冷蔵庫でも、省エネ性能が高く消費電力が低いものを選ぶことで、長期的に見てトータルで節約できる場合があります。
冷蔵室と冷凍室のバランス
- 料理を頻繁にする家庭:冷蔵室の容量が大きいものを選ぶと便利です。野菜や生鮮食品の収納スペースが広い冷蔵庫を選びましょう。
- 冷凍食品をよく使う家庭:冷凍室の容量が大きいモデルを選ぶと良いでしょう。大量の冷凍食品や作り置きのおかずを保存できます。
- 野菜室と冷凍室の位置:野菜室と冷凍室の引き出しの位置は、使用頻度によって選ぶことが重要です。野菜or冷凍品どちらをを頻繁に使うかを見極めて、野菜室or冷凍庫どちらが取り出しやすい位置(真ん中)にあったほうが良いかをよく考えて選びましょう。
できるだけ消費電力が低い冷蔵庫を選ぶ
- 冷蔵庫の寿命は一般的に8〜12年程度で、平均的には約10年で買い替える人が多いようです。年間50kWhの電気代の差が10年間で約15,000円になるため、最終的な判断に迷った場合は、少しでも電気代が安い方を選びましょう。
※電気料金の目安単価は1kWhあたり31円で、消費電力に31をかけるとおおよその年間電気代がわかります。※公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会2022年7月22日調べ、リンク先その他の質問のトップを参照
⑤ 冷蔵庫製造メーカーごとの特徴(機能、消費電力)を比較する
大手各社共通、100L〜400L未満の小中型冷蔵庫の特徴
- 機能:100L以下の冷蔵庫は霜取りが必要(直冷式)な場合があります。霜取りを避けたいのであればインバータータイプを選びましょう。その他の違いはそれほど大きくありません。
- 消費電力:200L以下の電気代は約200〜300kWh/年、200L〜400L未満の場合は300kWh/年以上が目安です。
- 音:直冷式の100L以下の冷蔵庫は、庫内を冷やす際にコンプレッサーの動作音が発生し、冷えると収まります。一方、インバータータイプは総じて静音ですが、音の聞こえ方には個人差がありますので、気になる方はAmazonや価格.comなどのショップレビューを参考にすると良いでしょう。
- 補足:400L未満の冷蔵庫は、省エネ性能があまり高くありません。多少高価でも、長期的に見れば400L以上の冷蔵庫を選ぶ方が、総コストが下がるor同等になる可能性があることを視野に入れておきましょう。
※電気料金の目安単価は1kWhあたり31円で、消費電力に31をかけるとおおよその年間電気代がわかります。※公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会2022年7月22日調べ、リンク先その他の質問のトップを参照
大手各社共通、最新型400L以上の大型冷蔵庫の特徴
- 機能:大手メーカーの最新冷蔵庫には、アプリ連動のAIナビ、抗菌脱臭機能、高性能断熱材、急速冷凍、約-1〜3℃の微冷凍、高鮮度野菜室など、各メーカーで名前は異なるものの、これらの機能が共通して備わっています。※AQUAを除く
- 消費電力:上位機種の年間電気代は各社約250〜300kWhと省エネ性能に極端な大きな差はありません。しかし、10年スパンで考えると、少しでも電気代が安い機種を選ぶことが重要です。
※電気料金の目安単価は1kWhあたり31円で、消費電力に31をかけるとおおよその年間電気代がわかります。※公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会2022年7月22日調べ、リンク先その他の質問のトップを参照
日本の大手主要メーカー
パナソニック(Panasonic)の特徴
- 冷凍室・野菜室が100%全開で奥まで使いやすい「ワンダフルオープン」。
- 冷凍室上段ケースに専用の「うまもりカバー」(プラスチックの板)搭載で冷気を逃さず鮮度を保ちます。
- 水から生まれた清潔イオン「ナノイー」が冷蔵庫内の菌の繁殖やニオイを抑制して、清潔に保存。
- 「冷蔵庫AIカメラ」搭載でアプリから冷蔵庫はもちろんのこと、野菜室・冷凍室の引き出し上下段の全エリアを見渡せる。※CVタイプのみ
日立(HITACHI)の特徴
- たっぷり入る冷蔵室の全段どこでもチルド(約2℃)保存できて、うるおい冷気でラップ無しで保存可能な「まるごとチルド」。※ドアポケット除く
- 真空で密閉保存する「真空チルド」で、お肉やお魚の鮮度が長持ち。
- ボタンを軽く押すだけで、冷凍室下段・野菜室引き出しが自動でオープンする「電動引き出し」。
- 冷蔵室のドアを開けると、カメラが冷蔵室内を自動で撮影してスマホで確認「冷蔵庫カメラ」。※GXCCタイプのみカメラが撮影できる範囲内で冷凍室下段、野菜室も対応
三菱電機(Mitsubishi Electric)の特徴
- 約−7℃で凍らせて、最大約3週間保存可能な「切れちゃう瞬冷凍」。冷凍した食材は解凍せずに必要な分だけ切り分けられるので、使わない分は再び瞬冷凍室に入れて保存でき、食材をムダにしません。
- 給水パイプが短く、しかも製氷皿、ポンプ、タンクパイプ、フィルターまで、すべて外して洗える「まるごとクリーン清氷」。全種類のミネラルウォーターが使用可能。給水タンクの水が少なくなると「操作パネルの表示」や「スマホに通知」でお知らせ。
- 扉と本体の角度が20°以内になると、扉が自動的に閉まり半ドアを防ぐ、「オートクローザー(冷蔵室のみ)」機能搭載。
海外の大手主要メーカー
東芝(TOSHIBA)の特徴ー現在は中国の美的集団(Midea Group)傘下
- 冷蔵室のどこにでも生鮮食品を置ける「うるおい冷蔵室」庫内全体を約2℃に設定できるので、お⾁やお⿂などの生鮮食品を冷蔵室のどこにでも保存が可能。
- ワンタッチで冷蔵庫内ドアポケットの高さが変えられる「フリードアポケット」。
- 両手がふさがっていてもひじなどで冷蔵庫を開けられる「タッチオープン」。※厚手の服を着ている場合は動作しないことがあります
- 音声アナウンスや音楽、テレビの音声を飛ばして聞ける「Bluetooth対応スピーカー搭載」。※FZSシリーズのみ
シャープ(SHARP)の特徴ー現在は台湾の鴻海精密工業(Foxconn)傘下
- 冷蔵室内に浮遊する菌の細胞表面のタンパク質を分解、除菌する「プラズマクラスターイオン発生ユニット搭載」。
- チルド室上の棚まで取り外せて冷蔵庫内のお手入れがしやすい「棚全段取り外し」。
- 買い物かご約2,7個分収納可能な「メガフリーザー」※SJ-MF55Mより算出
- 冷蔵庫の片開き1枚扉でも左右両方に開けられる「どっちもドア」。
- 扉と本体の距離が約10cmになると、扉が自動的に閉まり半ドアを防ぐ、「オートクローズ(冷蔵室のみ)」機能搭載。
AQUA(旧三洋)の特徴ー現在は中国のハイアール(Haier)傘下。
- 「リーズナブルな価格」AQUAの冷蔵庫は、シンプルで使いやすいデザイン、食材の鮮度を保つ基本的な冷却機能を搭載しており、アプリやAI機能はついていない代わりに、同サイズの国内メーカー製品と比較して、価格が半分以下になることもあるほどコストパフォーマンスに優れています。
- 「多種多様なデザインやサイズバリエーション」右全面冷蔵庫、左全面冷凍庫のショーケーススタイル2ドア冷蔵庫や、72Lから512Lまでのサイズ展開があり、様々なモデルが揃っているため、多様なライフスタイルに対応できます。
⑥ 生活スタイルで変わる!冷蔵庫・冷凍庫・野菜室・製氷室の容量と選び方
冷蔵庫を選ぶ際には、冷蔵庫、冷凍庫、野菜室、製氷室の容量と機能も重要なポイントです。家庭の使用状況に応じて、これらの容量と機能を確認し、自分に最適な冷蔵庫を選びましょう。
冷蔵庫の容量を確認しよう
冷蔵庫は、食品や飲み物を新鮮に保つための重要な部分です。以下のポイントを参考に、冷蔵庫の容量と機能を確認しましょう。
- チルドルームの有無:チルドルームは、肉や魚などの生鮮食品を低温で保存するための専用スペースです。鮮度を保ちながら保存できるので、よく調理する家庭に最適です。
- サイドポケットの使い勝手:サイドポケットは、調味料や飲み物などを収納するのに便利です。使いやすいレイアウトや、ボトルの収納力もチェックしましょう。
- 収納スペースのレイアウト:棚や引き出しの配置が使いやすいか確認します。取り出しやすい高さにあるか、仕切りが使いやすいかを見ておきましょう。
冷凍庫の容量を確認しよう
冷凍庫は、冷凍食品や作り置きの食材を保存するために欠かせない部分です。以下のポイントを参考に、冷凍庫の容量と機能を確認しましょう。
- 冷凍食品の使用頻度:冷凍食品をよく利用する家庭は、冷凍庫の容量が大きいモデルを選ぶと便利です。週末にまとめ買いをする家庭や、作り置きをする家庭にも大容量の冷凍庫が適しています。
- 微冷凍機能:一部の冷凍庫には微冷凍機能があり、食材の解凍を簡単にすることができます。少しだけ凍らせて保存することで、使いたい時にすぐに調理できる利便性があります。
- 急速冷凍機能:急速冷凍機能は、食材を素早く冷凍することで、鮮度や風味を保ちます。頻繁に冷凍保存を行う家庭におすすめです。
野菜室の容量を確認しよう
野菜室は、野菜や果物を新鮮な状態で保存するために重要な部分です。以下のポイントを参考に、野菜室の容量と機能を確認しましょう。
- 野菜や果物の使用頻度:野菜や果物をよく使う家庭は、野菜室の容量が大きいモデルを選ぶと便利です。特に自炊を頻繁にする家庭や、健康志向の家庭には大容量の野菜室が適しています。
- 鮮度保持機能:一部の野菜室には鮮度保持機能があり、特殊なLEDをあてたり、湿度や温度を調整して野菜や果物をより長く新鮮に保つことができます。こうした機能を持つモデルを選ぶと、野菜の消費期限を延ばすことができます。
- 収納の工夫:野菜室には、収納しやすい工夫が施されているモデルがあります。野菜はもちろんのこと、2Lペットボトルが収納できるタイプもあるため、生活スタイルによって最適な内容を選びましょう。
製氷室の容量を確認しよう
製氷室は、氷を作るためのスペースです。以下のポイントを参考に、製氷室の容量と機能を確認しましょう。
- 氷の使用頻度:氷をよく使う家庭は、製氷室の容量が大きいモデルを選ぶと便利です。夏場やパーティーの際に多くの氷を必要とする家庭に最適です。
- 製氷のスピード:一部のモデルには高速製氷機能があり、短時間で多くの氷を作ることができます。頻繁に氷を使う場合は、この機能も考慮しましょう。
- 自動製氷機能:自動製氷機能が付いているモデルは、手動で氷を作る手間が省けて便利です。また、ミネラルウォーターを使って製氷できるモデルもあり、より清潔な氷を作ることができます。
- メンテナンスのしやすさ:製氷機のメンテナンスが簡単なモデルを選ぶことで、日々の手入れが楽になります。特に、自動洗浄機能や丸洗いができる機種は衛生面でも一段階上の安心を得られます。
⑦ 各メーカーの除菌、脱臭機能を確認しよう
冷蔵庫の選び方において、臭い対策機能の有無は重要なポイントです。ここでは、主要なメーカーであるPanasonic、日立、三菱、東芝、シャープ、AQUAの臭いや菌の対策について紹介します。
パナソニック(Panasonic)
- nanoe™ X:Panasonicの冷蔵庫にはnanoe™ X技術が搭載されており、水に含まれるOHラジカルを利用して99.99%の細菌を抑制し、冷蔵庫内を清潔に保ちます。さらに、食品の臭いを抑制し、農薬も分解します。
- 詳細はこちら:Panasonic ナノイーX
日立(HITACHI)
- トリプルパワー脱臭:日立の冷蔵庫にはトリプルパワー脱臭機能が搭載されています。メチルメルカプタン(タマネギ、ニンニクの臭い)、アンモニア(魚の臭い)、アセトアルデヒド(みそやしょうゆの発酵臭)などのさまざまな臭いを脱臭し、冷蔵室内の臭い移りを抑えます。また、このフィルターは交換不要です。
- 詳細はこちら:日立 トリプルパワー脱臭
三菱電機(Mitsubishi Electric)
- フレッシュエアフィルター:三菱電機の冷蔵庫には、除菌脱臭フィルターが搭載されており、フィルターには除菌・脱臭効果があります。これにより、雑菌や臭い成分を除去し、冷蔵庫内を清潔に保ちます。また、このフィルターは交換不要です。
- 詳細はこちら:三菱電機 除菌脱臭フィルター
東芝(TOSHIBA)
- Ag+マルチバイオ脱臭:東芝の冷蔵庫にはAg+マルチバイオ脱臭システムが搭載されており、庫内の冷気を除菌・脱臭します。また、UV-LED照射によって食品表面や庫内の菌の繁殖を抑制します。
- 詳細はこちら:東芝 Ag+マルチバイオ脱臭
シャープ(SHARP)
- プラズマクラスター:シャープの冷蔵庫にはプラズマクラスター技術が搭載されており、イオンの力で浮遊菌や付着菌を除菌し、臭いを除去します。また、プラズマクラスター集中シャワーモードによって、生活リズムに合わせて庫内を清潔に保ちます。
- 詳細はこちら:シャープ プラズマクラスター
アクア(AQUA)
- マイクロオゾン除菌:AQUAの冷蔵庫にはマイクロオゾン除菌機能が搭載されており、冷蔵庫内の浮遊菌や付着菌を除去します。臭いの元となる成分も分解除去することで、食品を安全かつ清潔に保存できます。
⑧ 静音性に関する注意点
冷蔵庫の静音性は、設置場所や使用状況によって大きく異なります。ここでは、静音性に関するポイントと注意点を紹介します。
直冷式とインバーターの音の違い
- 直冷式:100L以下の直冷式冷蔵庫は、冷却ファンがないため、基本的には静かですが、霜取りの際に氷が割れる音がすることがあります。また、扉の開け閉めで庫内の温度が上がると、冷気を循環させるためにコンプレッサーが稼働し、その際に動作音が聞こえます。
- インバーター:インバーター式冷蔵庫は、冷却能力を調整しながらコンプレッサーが緩やかに動作するため、運転音が静かです。
使用状況や設置場所による音の違い
- 設置場所:冷蔵庫は壁や家具から少し離して設置することで、振動音を軽減できます。また、設置場所が狭いと音が反響しやすくなり、動作音が大きく感じられることがあります。
- 使用状況:冷蔵庫のドアを頻繁に開閉すると、庫内の温度が上がり、コンプレッサーが稼働するため、動作音が大きくなることがあります。
個人差による聞こえ方の違い
- モスキート音:一部の人は冷蔵庫から発生する高周波音(モスキート音)を感じることがあります。この音は若い人や聴覚が敏感な人に特に感じやすいです。
- 静音性の感じ方:冷蔵庫の音の感じ方には個人差があります。メーカーが「静音」と謳(うた)っていても、人によっては音が気になる場合があります。
その他の注意点
- メンテナンス:冷蔵庫の内部や背面の清掃を定期的に行うことで、動作音が低減されることがあります。ホコリや汚れがたまると、冷却効率が低下し、コンプレッサーの稼働時間が長くなるためです。
- 振動対策:冷蔵庫の設置場所の床が不安定な場合、振動音が大きくなることがあります。振動吸収パッドを使用することで、振動を軽減し、静音性を向上させることができます。
⑨ 日々の手入れのしやすさを確認しよう
冷蔵庫を清潔に保つことは、食品の安全性や冷蔵庫の性能を維持するために重要です。ここでは、冷蔵庫の日々の手入れを簡単にするためのポイントを詳しく解説します。
清掃が簡単なデザイン
- 取外し可能な棚と引き出し:棚や引き出しを取外して洗うことで、汚れた部分を簡単に清掃できます。
- 全体的に平らな構造:内壁や外壁の表面が平らだと拭き掃除がしやすく、汚れがたまりにくいです。
- ステンレスやガラスの表面:汚れが付きにくく、拭き掃除が簡単で、指紋や油汚れも目立ちにくいです。
- 自動製氷機のクリーニング:清掃範囲によって衛生面が決まります。どこまで清掃できるかを確認しましょう。
抗菌・防臭機能
- 抗菌仕様の素材:抗菌加工された棚やトレイ、取っ手は雑菌の繁殖を抑え掃除の頻度を減らします。
- 脱臭機能:各メーカー独自の脱臭機能は冷蔵庫内の臭いを軽減し、清潔を保てます。
汚れやすい場所
- 天板と背面:できれば天板と背面は特にホコリが溜まりやすいため、これらの場所を掃除する想定をして設置しましょう。ホコリが溜まると冷却効率が低下し、故障の原因になることがあります。
- 冷蔵庫の棚:食品のこぼれやすい棚は汚れやすい場所です。取り外して洗える棚があると掃除がしやすくなります。
- ドアポケット:調味料や飲み物の液垂れで汚れやすいです。取り外して洗えると便利です。
- ドアパッキン:ドアパッキンは食品カスや汚れがたまりやすくなっています。定期的に掃除をすると戸閉まりが良くなるため、冷却効率も上がります。
- 冷凍室、野菜室の底:食品や野菜のカスが溜まりやすいため、トレイ丸ごと取り外せる機種だと掃除がはかどります。
日々の手入れがしやすい冷蔵庫を選ぶことで、清潔を保ち、食品を安全に保存することができます。
取り外し可能なパーツや抗菌素材、材質などをチェックして、自分のライフスタイルに合った冷蔵庫を選びましょう。
⑩デザインと色を選ぶポイント
冷蔵庫を選ぶ際のデザインと色は、キッチンの雰囲気を左右する重要な要素です。以下に、選び方のポイントを紹介します。
キッチンのスタイルに合わせる
- モダンスタイル:シンプルでクリーンなラインが特徴。ステンレスや白、黒などの無機質な色が合います。
- ナチュラルスタイル:木材や自然素材が多いキッチンには、ベージュや木目調のデザインがマッチします。
物に合わせる
- 他の家電との調和:冷蔵庫だけでなく、他の家電製品や家具と色やデザインを合わせることで、統一感のあるキッチンを作り上げることができます。
好みやライフスタイルに合わせる
- 明るい色:キッチンを明るく、開放感を持たせたい場合は、白やステンレス調の色が適しています。
- ダークカラー:シックで高級感のある雰囲気を演出したい場合は、黒やダークグレーなどの色が良いでしょう。
汚れが目立ちにくい色
- ステンレス:指紋や汚れが付きにくく、掃除が簡単。
- ダークカラー:少しの汚れや傷が目立ちにくい。
デザインと色を選ぶ際は、キッチン全体のスタイルや他の家電との調和、自分のライフスタイルや好みに合わせて選ぶと良いでしょう。冷蔵庫は大きな家電であり、キッチンの中心的な存在になるため、慎重に選択しましょう。
⑪ 保証期間とアフターサービスをチェックしよう
冷蔵庫を購入する際には、保証期間とアフターサービスの内容も重要なポイントです。以下に、チェックするべき項目を紹介します。
保証期間
- 標準保証期間:多くのメーカーは、購入から1年間の保証を提供しています。この期間内であれば、故障や不具合があった場合に無料で修理や交換を受けられます。
- 延長保証:一部のメーカーや販売店では、追加料金で保証期間を延長できるサービスがあります。長期間安心して使用したい場合には、延長保証を検討しましょう。
アフターサービス
- 修理サービス:故障や不具合が発生した際に、迅速に修理対応してくれるかを確認しましょう。基本的に大手メーカーの冷蔵庫は出張修理に対応していますが、小型冷蔵庫やマイナーメーカーでは対応していない可能性もあるため注意が必要です。
- 部品交換の対応:消耗品や交換部品の金額を把握しておきましょう。。特にフィルターやパッキンなどの交換が定期的に必要な場合、想定よりも多くの維持費がかかってしまう可能性があります。
- サポート窓口:問い合わせや相談ができるサポート窓口の対応時間や対応方法を確認しましょう。電話やメール、チャットなどの複数の方法があると安心です。
- 故障検知と通知機能:一部の最新モデルでは、冷蔵庫が故障を検知し、スマートフォンのアプリでお知らせしてくれる機能があります。この機能があれば、故障の早期発見が可能で、迅速な対応ができます。
保証期間とアフターサービスは、冷蔵庫の長期的な使用において非常に重要な要素です。購入前にしっかりと確認し、安心して使用できるように準備しましょう。
冷蔵庫選びのポイントまとめ
冷蔵庫を選ぶ際の最重要ポイントは、設置場所に適したサイズであるか、搬入が可能かを確認すること。そして、欲しい機能の優先順位を考えることです。
具体的には、以下の点を確認しましょう。
設置場所の寸法と搬入経路を確認
冷蔵庫の幅、高さ、奥行きを測り、設置場所に適合するか確認します。また、ドアがスムーズに開閉できるスペースがあるかもチェックしましょう。
そして、玄関から設置場所までの経路もメジャーでしっかりと測り、冷蔵庫が通るかどうかを事前に測定します。特に曲がり角やドアノブの突起、階段がある場合は慎重に確認しましょう。
ライフスタイルに合わせて絶対に欲しい機能の優先順位を決める
一例ですが、以下の中から欲しい機能上位3点を目安に選ぶと、迷わずに購入できると思います。
- 省エネ性能
- 静音性
- 冷蔵庫内の使いやすさ
- ドアポケットの使いやすさ
- 大容量冷凍室
- 大容量野菜室
- 野菜室の鮮度保持機能
- チルド室の性能
- パーシャル(微凍結)機能
- 解凍機能
- 急速冷凍機能
- 自動製氷機能
- 製氷室の分離(ニオイ移りが少ない)
- 調湿機能
- AI機能
- カメラ機能
- アプリ連携機能
- 操作のしやすさ
- 脱臭・除菌機能
- 抗菌仕様
- 多段式引き出し
- 扉の自動オープン機能
- 扉の自動クローズ機能
- ドアアラーム
- お手入れのしやすさ
- 冷凍庫の引き出し数
これらを参考にして、自分にとって最も重要な機能を選び、その機能が備わっている冷蔵庫を選びましょう。
すべての機能を兼ね備えた冷蔵庫は存在しないため、ライフスタイルにより優先順位を決めることが大切です。
冷蔵庫選びで迷ったら、実際に店舗で確認するのも良い方法です。