【ゼロから(初心者でも)わかる】食器洗い乾燥機の失敗しない選び方:ビルトイン(埋込)型・卓上型(タンク式、分岐水栓式)の特徴を徹底解説【食洗機選びの基本】

【ゼロから(初心者でも)わかる】食器洗い乾燥機の失敗しない選び方:ビルトイン(埋込)型・卓上型(タンク式、分岐水栓式)の特徴を徹底解説【食洗機選びの基本】

家事の時短を目指している方にとって、食器洗い乾燥機は強力な味方です。

ただ、ビルトイン型や卓上型、さらにタンク式や分岐水栓式など、種類が豊富でどれを選べば良いのか迷っている方が多いのではないでしょうか。

この記事では、初心者でも失敗しない食器洗い乾燥機の選び方をわかりやすく解説します。

最後まで読んでいただければ、自分に最適な食器洗い乾燥機を選べるようになることでしょう。

食器洗い乾燥機の選び方をマスターして、目指せ家事時短!

初めての食洗機選びで失敗しないための7つのステップ

食洗機を初めて購入する方にとって、どれを選べばいいのか迷うことが多いと思います。重要度の高い順に選び方のポイントをまとめました。

以下のステップに沿って考えていけば、きっと自分にぴったりの食洗機が見つかるでしょう。

1. 設置スペースを確認する

まず、キッチンのどこに食洗機を設置するかを考え、そのスペースを測定しましょう。

ビルトイン型を選ぶ場合は、キッチンの下部に十分なスペースがあるか確認が必要です。卓上型を選ぶ場合は、キッチン台の上に設置スペースがあるか確認します。また、キッチン周辺にコンセントとアース端子があるかも忘れずにチェックしてください。

2. 家族の人数と使用頻度を考慮する

次に、家族の人数や1日の食器使用量を考えます。大人数の家庭や食器を頻繁に使う家庭では、大容量のモデルが適しています。少人数の家庭や食器の使用量が少ない場合は、コンパクトなモデルでも十分でしょう。

3. 給水方法を選ぶ

ビルトイン型はシンク下の水道管と接続するための工事が必須です。卓上型食洗機の給水方法はタンク式と分岐水栓式があります。水道工事を行いたくない場合は、タンク式が便利です。一方で、分岐水栓式は工事が必要ですが蛇口に直接接続するため、手間がかからず、給水が自動で行われます。

4. 洗浄・乾燥性能を比較する

食洗機の洗浄・乾燥性能は重要なポイントです。

洗浄ノズルの数や乾燥能力は機種によって異なるため、自分が求める機能が備わっているか確認しましょう。特に、乾燥機能や洗浄力はモデルごとに違いがあるため、しっかりと比較することが大切です。

5. エネルギー効率とランニングコストをチェックする

省エネ性能や水の使用量が少ないモデルは、長期的に見ると経済的です。エネルギー効率の高いモデルを選ぶことで、電気代や水道代を抑えることができます。

6. 機能性と操作性を確認する

食洗機の機能性や操作性も重要なポイントです。

洗浄メニューの種類、洗剤自動投入機能やタイマー設定の有無、運転音などの性能の違いに加え、操作パネルが分かりやすく使いやすいかも確認しましょう。操作が簡単なモデルは、日常的に使いやすく、ストレスなく利用できます。

7. 価格と保証内容を確認する

最後に、予算内で最も適したモデルを選びましょう。同時に、保証内容も確認しておくと安心です。長期間使用することを考慮し、充実した保証がついているか確認することも大切です。

これらのステップを順に考慮することで、初めての食洗機選びもスムーズに進められます。

7つのステップについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事でそれぞれのステップを詳細に解説していますので、ぜひご覧ください。

食器洗い乾燥機を選ぶ際に考慮すべき7つのポイントを詳しく解説

食器洗い乾燥機を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを押さえることが大切です。これらのポイントを把握しておけば、自分に最適な食器洗い乾燥機を選びやすくなります。

① 設置スペースの確認する

キッチンのスペースにどのくらいの余裕があるか、ビルトイン型や卓上型の設置が可能かを確認します。

ビルトイン(埋込)型を新規で設置したい場合の注意点

  • キッチンの下(キャビネット)に十分なスペースがあること:最低でも高さ75cm、幅45cm、奥行き60cmほどのスペースが必要です。
  • セクショナル(コンロ部分がキッチン台よりも一段低い)キッチンではないこと:サイズ不足で取付不可の可能性大。
  • 賃貸住宅ではないこと:工事が必要になるため、賃貸の場合は大家さんとの交渉が必要です。

これらの条件を満たしていれば、各販売店やくらしのマーケットなどで見積もり依頼が可能になります。

新規での取り付けの場合は本体込みで目安 15万円前後

交換であれば工事費のみで目安 1万5千円〜

新規、交換共に海外製の食洗機は国内のキッチンとの適合問題で工事費が割高になる場合があります。

その他、キッチンとパネルの色をあわせたり、処分費や追加工事費などが別途掛かる可能性も考慮しましょう。

費用を少しでも抑えたい場合は3社ほどに見積もり依頼し、競合させて値引きを引き出すことをおすすめします。

卓上型(タンク式、分岐水栓式)を新規で設置したい場合の注意点

  • タコ足コンセントはNG:食洗機は高い電力を消費するため、一つのコンセントで食洗機と他の家電も一緒に共用すると過負荷によってブレーカーが落ちたり、火災のリスクが増える可能性があります。
  • アース接続で感電防止:食洗機は水を使用するため漏電のリスクがありますが、アース端子と食洗機本体を接続することで漏電時に電流を外に逃がし、感電のリスクを軽減することが可能です。
  • 扉のサイズを考慮:扉を開けた状態でもぶつからずに設置できるか、忘れずに確認しておきましょう。
  • 空間確保:排気などの関係で、本体サイズに加えて上面、後面、側面に空間が必要です。機種によって必要な空間が大きく異なるため、購入時には十分注意してください。特にタンク式で上部給水タイプは本体の高さとは別に、さらに70cmほどの空間が必要になります。
  • 分岐水栓取付には工事が必要:蛇口の種類によって分岐水栓の部品が異なるため、一度業者による見積もりが必要になります。通常、分岐水栓の部品は取り寄せになるため、合わせて設置までに1〜2週間ほどかかります。さらに賃貸の場合は、大家さんの許可も必要です。
  • 専用置台を活用:本体がシンクにはみ出してしまい、サイズ的に置けない場合でも、専用置き台やラックを活用すると設置できる可能性があります。各メーカーのオプション品をチェックしてみましょう。

分岐水栓タイプを新規で取り付けの場合は工事費部品代込みで目安 15,000円〜

既存の分岐水栓型食洗機の買い替えや、タンク式の場合は説明書を見ながら自分で設置が可能です。※コンセント、アース端子がある前提

② 家庭の人数と使用頻度を考慮する

家族の人数や一日にどのくらいの食器を洗うかによって、食器洗い乾燥機のサイズや容量を選ぶ基準が変わります。

  • 一人あたりの食器数は約6点:1人分の内訳は①お茶碗、②汁椀、③中鉢、④小皿、⑤中皿or大皿、⑥コップで、箸やスプーンは食器数に数えません。4人家族用なら6点×4人=24点の食器が入る食洗機を選びましょう。
  • 状況に応じた選択が大事:コップや箸だけ、または汚れやすいお皿だけを食洗機にかけたい場合は、使用人数に見合った食洗機を選ぶ必要はありません。一人6点も食器を使用しない方など、ライフスタイルによってはサイズダウンが可能です。

③ 給水方法を選ぶ

卓上型の場合、タンク式か分岐水栓式かを選ぶ必要があります。給水する手間はかかりますが水道工事が不要なタンク式か、自動給水が可能で便利な分岐水栓式かを検討しましょう。

  • ビルトイン式:すべての機種がシンク内の水道管と直接接続されます。
  • 卓上型で分岐水栓式:台所シンク内の蛇口の根元に分岐金具を取り付けて、食洗機専用の水栓を設けます。新規工事費用は部品代合わせて目安で15,000円〜。
  • 卓上型でタンク式:分岐水栓工事が不要で、コンセント、アース、排水場所があればどこでも使用可能です。排水場所もシンクに限らず、バケツなどを使うことも可能で、工夫次第でどこにでも設置可能。工事不要なので賃貸住宅におすすめです。
  • 卓上型ハイブリッド式:分岐水栓、タンク両方対応で、引っ越しなどが多く、ライフスタイルが変化しやすい方におすすめです。

④ 洗浄・乾燥性能を比較する

洗浄力や乾燥機能は機種によって異なるため、しっかりと比較しましょう。特に乾燥機能にはヒーター乾燥や送風乾燥などの違いがあります。

  • 洗浄ノズル:基本は下からのノズルから出る水流で洗浄します。上部にもノズルが付いているタイプもありますが、その分割高になります。
  • 乾燥機能:安価なタイプでは送風のみのため、完全に乾かせない機種もありますがヒーターを使わない分、電気代が節約できます。ヒーター乾燥が可能な機種でも価格によってヒーター性能に差があり、完全に乾燥できる機種とそうでない機種があります。

⑤ エネルギー効率とランニングコストをチェックする

消費電力や水の使用量をチェックし、省エネ性能が高いものを選ぶと、ランニングコストを抑えることができます。

  • 電気代の計算方法:「消費電力量(kW) × 使用時間(h) × 1kWhあたりの電気料金(円)」を用いて、電気代を計算します。例えば、700Wの家電を1時間使用する場合、0.7kW × 1h × ※31円で約21.7円の電気代がかかります。※令和4年7月22日に家電公取協(リンク先のその他の質問を参照)が算出した目安単価が31円/kWh(税込)
  • 水道代の計算方法:目安として神戸市の1リットルあたりの水道代の平均金額は、約0.12円です。地域によって多少の差はありますが、大きな違いはないため参考になる数字です。
  • 洗剤代:粉末タイプ(コスト低)、ジェルタイプ(コスト中)、タブレットタイプ(コスト大)があり、1回あたり0,5円〜25円になります。粉末➔ジェル➔ジェルタブの順で高洗浄力。

食洗機の消費電力や水量によって変わりますが、全て合わせた1回あたりの平均コストは、約20〜50円ほどです。

⑥ 機能性と操作性を確認する

自分に必要な機能があるかどうかも選ぶ際のポイントです。操作パネルがわかりやすいか、使い勝手も確認しましょう。

  • 汚れに応じたメニュー:基本は①お急ぎ、②ソフト、③標準、④強力洗浄の4種類ほどのメニューが選択可能。機種によってはシンプルな操作のワンボタンタイプもあります。
  • 洗浄と乾燥はセット:基本的に洗浄から乾燥までがフルオートで行われます。洗浄のみで止めて自然乾燥させたくても、洗浄と乾燥を切り離せない機種もあるため、注意が必要です。
  • 洗浄温度は様々:機種によって異なりますが、多くの場合、70℃前後で洗浄するのが一般的です。
  • タイマー設定:タイマー機能が付いている機種と付いていない機種がありますが、付いている場合でも、ほとんどの機種で設定できる時間は4時間前後に限られています。
  • 運転音:低いもので36dBから、大きいと50dB近くまで音の違いがありますが、寝室が近くにない限り、そこまで気にするほどではありません。
  • その他の機能:上位機種には、洗剤自動投入やAIナビ、80℃すすぎ、除菌などの機能が搭載されているものもあります。

静音性(dB/デシベル)の目安

  • 0〜10dB:ほぼ無音、呼吸音
  • 10〜20dB:ささやき声、時計の秒針の音
  • 20〜30dB:遠くから聞こえる静かな話し声、静かな夜の家の中
  • 30〜40dB:エアコンの室内機の音、静かな部屋の中
  • 40〜50dB:冷蔵庫の稼働音、静かなオフィス
  • 50〜60dB:普通の会話、テレビの音(低音量)

⑦ 価格と保証内容を確認する

予算内で自分に合ったモデルを選ぶことも大切です。また、保証内容もしっかり確認して、長く使えるかどうかも判断材料にしましょう。

  • 食器点数が増えれば価格も上昇:洗える食器の量が増えるほど本体サイズも大きくなり、価格も高くなります。卓上型の低価格モデルは2〜3人用ですが、4人以上対応モデルになると価格が一気に上がります。
  • 修理時の注意事項:ビルトイン式は出張修理に対応していますが、卓上食洗機の場合は対応していないメーカーもあります。特にマイナーなメーカーでは、修理の際に自分で梱包して宅配で送る必要があるため、注意が必要です。
  • 通常保証:基本はどこのメーカーでも1年保証がついていますが、不適切な設置方法による故障などには対応していません。
  • 延長保証:メーカーや機種によって、料金や保証年数が異なります。例えば、パナソニック製のビルトイン食洗機では10年または5年の延長保証を選べて、専用のフリーダイヤルで365日、24時間受付サービスが利用可能です。

食洗機メーカーひとことアドバイス

ビルトイン型編

パナソニック

液体洗剤自動投入機能や、ナノイーX技術による除菌・消臭効果と、※ムービングラックプラスによる高い収納性が特徴。

※ムービングラックプラスとは、食器の大きさや形に合わせて4つのスタイルに変化させることが出来る上カゴのことを指します。

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リンナイ

国産で唯一のフロントオープン(扉が前面に倒れる)タイプを採用しているメーカー。

機種によっては洗剤の代わりに重曹が使えます。通常の洗剤に抵抗がある健康志向の方には特におすすめです。

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三菱電機

騒音の原因となる冷却ファンのないDCブラシレスモーターによる低騒音設計(40dB以下)と、タッチセンサーによるドアオープン機能「タッチDEラクドア」が特徴。※閉めるのは手動

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卓上型編

パナソニック

日立、シャープ、東芝などの大手メーカーは卓上型食洗機から撤退しており、現在も販売を続けている大手メーカーはパナソニックのみです。

タンク式から分岐水栓専用タイプまで1〜5人用の複数ラインナップあり。

1人用の超コンパクトなモデルから、4人用のスリムタイプまで取り揃えており、設置を諦めている方でも工夫次第で設置できる可能性があります。

大手メーカーならではの、出張修理にも対応しています。

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サンコー

2〜3人用までの複数ラインナップあり。

サンコーの食洗機は、コンパクトで手頃な価格が特徴で、一人暮らしや小規模世帯に人気があります。分岐水栓とタンクの両方に対応した製品もあり、タンク式では、別売りの専用電動給水ポンプを使用することで、給水がより簡単になります。

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アイネクス

2〜3人用の1種類。

最高75℃の温水と業界最高水準の水圧2〜4MPa、上下ダブルノズルで汚れを落とします。

省エネ性能も高い約3人用の分岐水栓、タンク両用タイプ。

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アイリスオーヤマ

2〜3人用の1種類。※タンク専用

回転式の上下ノズルからのダブル温水流で、汚れをしっかり除去。

30分ごと最大6時間までの設定が可能なタイマー付き。

送風乾燥のみなので、自然乾燥で電気代を抑えたい方におすすめです。

現行品はPZSH-5Tのみで、生産完了品であるKISHT-5000の後継機種ですが、違いは色だけです。

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シロカ

タンク式から分岐水栓専用タイプまで1〜5人用の複数ラインナップあり。

シロカ独自の360℃キレイウォッシュ洗浄技術により、あらゆる角度からの洗浄が可能。

UV除菌機能を搭載しているモデルや、オートオープンで自然乾燥を促すモデル、温風乾燥するモデルまで、さまざまなタイプが揃っています。

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まとめ

食器洗い乾燥機を選ぶ際には、設置場所や家庭のニーズに合わせて最適なモデルを選ぶことが重要です。

ビルトイン型や卓上型、それぞれにメリットとデメリットがあり、自分の生活スタイルに合ったものを選ぶことで、家事の負担を大幅に軽減できます。

ビルトイン型はキッチンに美しくフィットし、大容量で高い洗浄力を誇ります。

一方、卓上型は設置が簡単で、特に賃貸住宅や小規模な家庭に向いています。タンク式の卓上型であれば、水道工事が不要で設置が手軽なのも魅力です。

また、エネルギー効率や節水性能も選択のポイントです。最近のモデルは省エネ設計が進んでおり、長期的なコスト削減にもつながります。音が静かなモデルを選ぶことで、家族が集う時間でもストレスなく使用できるでしょう。

最終的には、保証内容やサポート体制もしっかり確認することが大切です。

家事をより楽に、時間を節約し、さらに省エネ効果も得られる食器洗い乾燥機は、忙しい毎日をサポートする強力な味方です。

長く使うことを考えると、信頼できるメーカー製品を選ぶことをおすすめします。

あなたのキッチンにぴったりの1台を見つけて、家事の効率を上げ、ゆとりある時間を手に入れましょう。

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