裏話⑥家電量販店の配送無料と標準工事の「裏側」

裏話⑥家電量販店の配送無料と標準工事の「裏側」

家電量販店で大型家電を購入する際、多くの商品は無料で配送後、設置まで行われます。

しかし、冷蔵庫やエアコンの無料設置は問題なく設置できる状況を前提としており、特殊なケースや条件での設置は追加料金が発生することがあります。

特に最近ではAmazonなどのオンラインショッピングも大手家電量販店と連携して販売から配送設置を行っていますが、店舗とは違い対面で詳しい説明をしてくれるわけではないためトラブルも多いと思われます。

この記事では家電を購入予定の方に向けてトラブルなくスムーズな購入が出来るよう、家電量販店の裏側を知る元店員目線で配送と設置、工事内容を詳しく解説しています。

家電量販店の配送サービス:送料無料の条件

各店舗や企業によって、送料無料の条件は多少異なるものの、以下のような共通点が見受けられます。

  • 大型家電:冷蔵庫、洗濯機、TV、マッサージチェアなど
  • 高価格帯の製品:パソコン、ハードディスク搭載のDVDプレーヤー、オーディオ機器、オーブンレンジなど
  • 一定金額以上のまとめ買い:小物を含む全ての商品の同時配送
  • 工事が伴う商品:エアコン、食器洗い機、IHクッキングヒーターなど

特に大型家電や高額商品は、ネット通販でも送料無料のサービスが一般的です。一方でまとめ買いや小物商品に関しては、家電量販店の方がネット通販よりも送料の面で有利な場合が多いです。ネット通販では、在庫の有無や配送業者の違いから、配送日や送料が変動することがあります。

しかし、家電量販店の場合は基本的に商品が全て揃ってからまとめて配送されるため、追加の送料がかかることは稀です。さらに、工事が必要な製品については工事専門の業者が商品を持って直接届けますので、他の商品とは異なる配送方法となります。

ただし、これらは一般的なガイドラインに過ぎず、特定の条件下では追加料金が発生する可能性があることを念頭に置いておくことが大切です。

家電配送の裏側: 無料サービスと追加料金の境界線を解説

大手家電量販店では、専門の配送スタッフが2名1組で、トラック1台を使用して商品をお客様のもとへと届けます。しかし、2名の作業員だけでは対応が難しい状況、追加の部品が必要なケース、また離島への配送の際は、追加の料金が発生することがあります

大型冷蔵庫: 300L以上の大型冷蔵庫は、一軒家、マンション、アパートの1階への配送は基本的に無料ですが、階段を使用して2階以上への搬入は、追加料金が発生することが一般的です。ただし、搬入経路が狭い場合や、玄関扉や窓を取り外しての設置が必要な場合は1階でも追加料金がかかることがあります。例外的に1階からエレベーターを使って上層階に上がれる場合は何階でも1階扱いになります。

※200L未満の冷蔵庫、冷凍庫、ワインセラーは店舗によって1Fでも送料がかかる場合があります。

洗濯機(ドラム式含む): 冷蔵庫の場合とほとんど同じですが1点だけ注意点があります。具体的には洗濯機から出る排水ホースをつなぐご自宅の排水溝が洗濯機の真下にある場合です。このような状況では、真下排水用の専用パイプが必要となります。

市販の汎用品も存在しますが、後々の水漏れなどのトラブルを避けるため、各メーカーの正規部品の使用を推奨します。コストはおおよそ1000円~3000円程度で、取り寄せが必要な場合もあるため、不安な方は購入前に家電量販店での相談を検討してください。

あとはマンションやアパートなどで防水パンがあらかじめ設置してある場合、ドラム式などの大型洗濯機はサイズが合わない可能性があるため、心配な方は事前見積もりを推奨します。

※2層洗濯機や乾燥機単体・乾燥機スタンドは店舗によって1階でも追加料金がかかる場合があります。

大型テレビ: 現代のテレビは軽量化が進んでいるため、指定商品であれば何階でも送料設置無料になるのが一般的です。しかし、40インチ未満の小型モデル50インチ以上の大型モデルの配送設置については、企業により追加料金が発生する可能性があります。

TVの設置に際して、壁とTVとの距離が離れている場合や特定の放送を受信するためには、アンテナケーブルの延長や特定のアンテナ、分配器、さらにはハードディスク付きDVDプレーヤーとの接続ケーブルなどの追加部品が必要になることがあります。設置場所の具体的な条件が不明瞭で不安な方は、購入前に家電量販店での相談を推奨します。

※小型TV、TV台、インターネットの接続、ビデオデッキ、ホームシアターシステムなど、一部の商品やサービスは配送や設置の基本料金に含まれないことがあり、追加料金が必要になる場合があります。

その他の家電: パソコンやプリンターなどの関連機器は、一定の購入金額を超えると送料は無料となりますが、設定やインストールは別料金となります。オーブンレンジに関しては送料無料設置無しですが、店舗での購入かつ一定の金額以上の商品であれば店員さんと相談の上で無料で設置してくれる場合もあります(※アース工事は別料金)。大型マッサージチェアの取り扱いは、大型冷蔵庫と同様の条件が適用されます。

※各メーカー説明書には万一の故障や漏電の時に、感電のおそれがあるのを防ぐためアースは確実に取り付けてくださいと明記があります。しかしながら電子レンジやオーブンレンジなどの設置場所にはアースを取り付ける端子が無いご自宅が多いため、実際はコンセントだけ指して使っているご家庭が多いのが実状です。可能性は低いですが何かあった場合は自己責任になりますのでご注意ください。アース線の詳しい解説はこちら。補足ですが万が一漏電による故障が発生した場合は火災保険で対応できる可能性があります。(経年劣化や想定外の使い方と判断された場合は対象外)

大型商品全般における注意点

特に、大型冷蔵庫、洗濯機、大型マッサージチェアなどの重量物を2階以上に運ぶ際にサイズの関係で人力(2名)での搬入が難しいと判断された場合は、クレーン車を利用して窓からの搬入が検討されることがあります。このような特別な搬入方法は店員さんとの打ち合わせの上で、必要と判断されれば配送業者がご自宅へ見積もりに伺います。実施する場合は数万円~費用がかかります。

※裏ワザとして、大手引っ越し業者を利用すると、ロープを使った4名以上の人海戦術でクレーン車を使うよりも費用が抑えられる可能性があります。家電量販店からクレーン車が必要との見積もりを受けた際は、その見積もり金額を引っ越し業者に伝えて相談するのも一つの選択肢です。新居への大掛かりな引っ越しが伴う場合には交渉次第でサービスで作業してくれる可能性もあります。

詳しくは大手家電量販店の
配送設置料金一覧サイトでご確認ください

家電工事の裏側: 標準工事と追加料金の境界線を解説

大手家電量販店での標準工事取り付けサービスは一見シンプルに見えますが、実は多くの要因が影響しており、料金体系も複雑で追加費用がかかる場合が多いです。

大手家電量販店の
エアコンの標準工事内容

  • 同階工事:2階以上でもベランダが裏側にある場合は標準工事に含まれます。
  • 配管パイプ4m以内(室内外ともに露出・テープ巻き上げ):1m追加につき4000円前後かかります。内外壁の配管の見た目と耐久性を良くする化粧カバーは別料金(約6000円~状況により大きく変動)。
  • 貫通スリーブ(配管穴のプラスチックカバー): 壁内からの空気流入や虫・小動物などの侵入防止。企業によっては別料金(2000円前後)
  • 既存のアース端子への接続:2m以内が基本。延長(1m数百円)や増設(約7000円~)の場合は現地で要相談。
  • 1ヵ所穴あけ工事(木材/モルタル/石膏/軽量鉄骨ALC壁):業者が特殊だと判断した場合は別料金。
  • 外壁用難燃パテ200g:配管穴と壁の隙間埋め込み用。室内にも必要と判断された場合は別料金(約600円ほど)
  • プラロック2個:室外機の置き台として使用。コンクリートブロックは別料金。

その他の注意点

既設の配管穴がある場合でも工事料金の値引き無し、室外機は平地置き・ベランダ置きとなります。

ダイキン工業の換気や加湿機能がついたエアコン「うるるとさらら」や、パナソニックの自動掃除機能(排出式)を持つモデルは、通常のエアコンとは構造が違います。これらの高機能エアコンは、標準の配管に加えて、追加のホースが必要となるため、工事の難易度が高まります。その結果、設置には追加の費用(2000円~5000円)が発生します。

追加工事例

既存エアコンの取り外し

現在設置されているエアコンを再利用しない場合、設置場所に応じて約7,000円の追加工事料金が発生することが一般的です。一方、現在故障していないエアコンを再利用可能な状態で取り外す場合、外し方が異なるため工事料金は1万円以上かかります。

これらの料金は、エアコンの設置位置が標準的な場合のものです。例えば、室外機が1階にあり、室内機が2階にある場合や、室外機が床置きでない場合など、標準的な設置位置から外れるケースでは、さらに追加の料金が必要となることがあります。

さらに、取り外したエアコンをリサイクル処分する際には、リサイクル料金や収集運搬料(同時購入なら合わせて5000前後)が別途発生します。

コンセント交換、コンセント増設

コンセントの種類は、主に4つ。それは、100ボルトと200ボルト、そして15アンペアと20アンペアの組み合わせによって決まります。単純なコンセントの交換であれば費用はおおよそ2,000~3,000円です。

しかし、エアコン専用のコンセント(配線)そのものがない場合、ブレーカーからの配線距離に応じて、費用は15000円~に跳ね上がります。

※床側についている通常のコンセントは家中に分岐しているためエアコンでは使用できません。

室内機を土壁(塗壁、日本壁、左官壁とも呼ばれる)へ取り付け

壁が室内機の重量に耐えられない為、タテサンと呼ばれる補助板が必要。費用は約2,000~3,000円。

電圧切り替え

高性能な家庭用エアコン、特に4.0kw以上のものを選ぶ際、電圧のことを考慮する必要があります。通常、これらのエアコンは単相200Vが必要です。そのため、100Vの電源から200Vへの変更が必要となり、これには数千円の費用がかかることが一般的です。

しかし、もしもご自宅のブレーカーが単相200Vに未対応であれば、さらなる手続きが必要です。電力会社への申請や、主幹配線改修工事、ブレーカーの交換など、これらの追加作業により、総費用は10万円を超えます。特に、築数十年以上の古い住宅をお持ちの方は、エアコン購入前に家電量販店での事前の見積もりを強く推奨します

室外機置場が特殊な場合

室外機の設置場所によっては、特別な工事が必要となることがあります。2段置き、異階設置、公団吊り、屋根上、壁面、窓パネルといった特殊な場所への取り付けは、通常の設置よりも複雑となることが多いです。これに伴い、部品代を含めた追加の費用が1万5000円~発生することが一般的です。既設の部品が使用可能であれば半額位になります。

特に、アパートやマンションのような共同住宅では、設置場所に制限があることが多く、指定された場所以外での取り付けが認められないことも。そのため、購入前に設置場所の確認や、必要な工事内容の確認をしっかりと行うことが大切です。

エアーカットバルブ取り付け工事

エアコンのドレンホースから発生する”ポコポコ”という音。これは逆風によるもので、特に気密性が高い住宅や高層のマンションでよく耳にすることがあります。この音の発生を防ぐための工事が存在し、特にこうした住環境の方には強くおすすめしたい対策となります。実は、設置業者からの提案でこの工事を知ることもあれば、自ら要望しないと施工されないケースも。そのため、”ポコポコ”音が気になる、または気になる可能性があると感じる方は、エアコン設置前にこの点を業者に相談することを推奨します。この特別な工事の費用は、部品代込みで2000円前後となっています。

石綿(アスベスト)事前調査

法改正により、2023年10月1日以降の工事から2006年8月31日以前にご自宅を着工されていて、なおかつ穴あけ(拡張含む)工事が必要と判断されたお客様が対象です。「建築物石綿含有建材調査者」が設計図書(工事請負契約書、登記簿謄本、施工使用説明書、工程表等)を基に、石綿含有の有無を事前に調査することが義務付けられました。調査費は6000円前後、石綿含有が認められた場合の着工費用は約1万円~が相場です。

詳しくは大手家電量販店の
エアコン工事料金一覧サイトでご確認ください

浄水器、食器洗い器工事の場合

タイプや設置場所によって必要な工事や費用が変わってきます。

まず、卓上型の浄水器や食器洗い器を既存のものと交換する場合、基本的には水栓の接続を変更するだけで済むため、特別な工事は不要です。

しかし、卓上型を新規で設置する際は、蛇口から浄水器や食器洗い器へ水を供給するための「分岐水栓」という部品の取り付けが必要となります。この部品のコストは、ご自宅の蛇口の種類や仕様によって異なり、数千円から2万円程度が目安です。さらにこの部品の取り付け工事には、おおよそ6000円前後の費用がかかります。また、近くに電源コンセントがない場合には新たにコンセントを増設する必要があり、費用はブレーカーからの距離によって変わり、15000円~が相場となります。

一方、ビルトイン型、つまりキッチンカウンターに埋め込むタイプの場合、キッチンの形状や設置場所によって工事の内容や費用が大きく変わります。そのため、具体的な費用や工事内容を知るためには、事前に専門業者に見積もりを依頼することが必要です

現在は工事不要の自分で直接水をそそぐ食器洗い機もあります。賃貸住宅などでどうしても工事が出来ない場合も選択肢がありますので参考にしてください。

詳しくは大手家電量販店の浄水器
食器洗い機工事料金サイトでご確認ください

ウォッシュレット工事の場合

新規取付だと7000円前後、買い替え(取り外し込み)だと約1万円、取り外しのみだと約6000円が相場となります。

これは現在洋式水洗便器がついており、コンセントがトイレ内にある場合です。特に新規取付の場合はご自宅トイレの状況により、そのまま取り付け出来ない可能性があるため、店舗で見積もり依頼することをお勧めします。

詳しくは大手家電量販店のウォッシュレット工事料金サイトでご確認ください

配送無料、標準工事全般の注意点まとめ

「配送無料」や「標準工事込み」との表示に安心してはいけません。実際には、追加の費用が発生することが多々あります。

追加費用は基本現場にて現金でのお支払いになります。

家の構造や状況によっては、この記事で触れていない追加の費用が発生することも。家ごとの独自の状況や要望により、費用はさまざまです。

残念ながらすべての詳細を口頭で伝え、事前に正確な金額を確定させるのは難しいのが現状です。特にエアコン工事など専門的な作業の場合、事前の見積もり後でも予期せぬ追加費用が発生することが考えられます。

しかし、事前見積もりをお願いすることで、後からのトラブルや不満を大幅に減少させることができます。この点は、強く心に留めておくべきです。

また、商品の購入と同時に工事を依頼する場合の料金と、工事のみを依頼する場合の料金は異なります。後者の場合、出張費などの追加料金が発生することが一般的です。

このように、表示されている料金だけで判断せず、しっかりと内容を確認し、必要に応じて事前見積もりを取得することが大切です。

家電リサイクル料金: 主要4品目とその注意点

家電製品を購入する際、リサイクル料金についての理解は必須です。しかし、全ての家電にリサイクル料金がかかるわけではなく、主に以下の4つの品目が該当します。

  • 家庭用エアコン
  • テレビ(ブラウン管式・液晶式・プラズマ式)
  • 電気冷蔵庫・電気冷凍庫
  • 電気洗濯機・衣類乾燥機

これらの品目に関するリサイクル料金は、メーカーや製造業者によって異なり、さらには追加で運搬費用も掛かります。具体的な金額は購入予定の店舗での確認が必要です。機種によって多少の違いはあれど一般的にはリサイクル料金+収集運搬料合わせて5,000円前後が相場ですが、1万円以上かかる特殊な製品も存在します。

リサイクル料金は家電のメーカーや大きさによって異なり、他人に譲渡することになったなど、急に変更になる可能性もあるためリサイクル料金+収集運搬料は引き取り当日、現地で機種を確認後に現金でのお支払いが一般的です。店頭で支払う場合は処分する商品情報(メーカー名とサイズ)が必ず必要になります。

※収集運搬料は家電量販店から各自治体が指定する「指定取引場所」に運搬する料金なので、直接お店に洗濯機を持って行っても収集運搬料は値引きされません。しかし、お客様が「指定取引場所」にご自分で直接運べれば収集運搬料はかかりません。

家電量販店では、購入時にリサイクル料金に関する説明や確認が行われることが一般的です。しかし、ネット購入の場合、その点を見落とすリスクがあります。配送と同時の引き取りを忘れ、後日別途引き取りを依頼する場合には配送料が追加で発生するため十分な注意が求められます

※裏ワザとして近所に家電の廃品回収を行う業者がいる場合、一部の商品は無料で引き取ってもらえることがあります。ほかにも需要があるiPhoneなどの精密機器は、故障していても数千円〜数万円でメルカリなどのフリマサイトで取引されています。節約を考える方はこの点もチェックしてみると良いでしょう。

詳しくは大手家電量販店の
大型家電リサイクルサイトでご確認ください

サイトによっては大型家電リサイクルと小型家電リサイクルの説明が同じページ内にあります。

家電リサイクル料金: パソコンと小型家電リサイクル

2013年4月1日、「小型家電リサイクル法」が施行され、デジタルカメラやゲーム機といった小型電子機器のリサイクルが新たに促進されることとなりました。この法律の背景には、家電量販店や自治体が小型家電を適切に回収し、国が認定した事業者がそれを適正にリサイクルするという国の意向があります。

この制度の対象となる小型家電は多岐にわたりますが、実際に回収されるのは制度に参加している家電量販店や自治体のみとなり、回収される品目も場所によって異なるのが現状です。

特に注目すべきは、情報通信機器、特にパソコンのリサイクルです。データの漏洩リスクがあるため、国の認定を受けた家電量販店では情報漏洩対策が徹底的にチェックされています。自治体でも、情報漏洩対策が整っている場所のみがパソコンの回収を許可されています。

多くの大手家電量販店では、主要4品目以外の家電もリサイクル回収を実施。中には無料で引き取ってくれるものから、大型マッサージチェアのように約5000円ほどの費用がかかるものまで様々です。

注意点として2003年9月30日以前に販売されたパソコンは、リサイクル料金(3300円~7700円)が必要です。しかし、2003年10月1日以降に販売された、当協会の会員メーカーの家庭用パソコンには、「PCリサイクルマーク」が表示されています。

このマークが付いていたら自治体や大手家電量販店で無償回収して貰えます。

詳しくは大手家電量販店の小型家電リサイクルサイトでご確認ください

サイトによっては大型家電リサイクルと小型家電リサイクルの説明が同じページ内にあります。

パソコンや携帯電話の処分やデータの完全消去には「リネットジャパン」を活用

パソコンや携帯電話を処分する際に一番困るのはデータの消去です。

通常の初期化のやり方ではデータを復元されてしまう可能性があるため、専用のデータ消去ソフトを使用しないと完全には消去されず不安が残ります。

無料のフリーソフトも出回っていますが、大事な個人情報が詰まっているため使用は控えるべきでしょう。

そこでおすすめしたいのは

自治体や店舗に持っていくのが面倒な方データの取り扱いに不安を感じる方、特にパソコンのデータ消去に自信がない方に安心して利用できる「リネットジャパン」という、環境省認定の企業が全国の自治体と連携した行政サービスがあります。

パソコン本体を含む回収なら1箱目無料です。

パソコン本体以外のアイテムや、2箱目以降のパソコンを回収する際の料金は、税込1,650円/箱 となります。この料金には、アイテムの回収からリサイクル処理までの全ての費用が含まれています。また、1箱に何点でも詰め込むことができ、その場合でも1箱分の料金のみが適用されます。

1箱内(縦+横+高さの合計が140センチかつ20kg以内)であれば、パソコン複数台入れても、パソコンと一緒に携帯電話や小型家電(プリンターや炊飯器など)を一緒に入れても1箱内に収まれば回収料金は1回限り無料です。

ダンボールのサイズは縦+横+高さの合計が140㎝以内かつ20kg以内に収めてください。

回収不可商品

  • 家電4品目(TV、冷蔵庫、洗濯機、エアコン)、乾電池、石油・灯油を利用したストーブ等

オプション料金

  • “おまかせ”安全消去サービス:1台あたり税込3,498円※携帯電話も同料金
  • 段ボール事前配送サービス:1箱あたり税込493円
  • CRTモニター(ブラウン管)のリサイクル料金:税込3,300円
  • 代引き手数料:税込218円

データ消去の手間を感じる方や、故障などで通常の方法でのデータ消去が難しい場合でも、リネットジャパンには“おまかせ”安全消去サービスがあります。税込3,498円の手数料で、専門の手法を用いてデータを完全に消去。さらに、その証明として消去証明書も発行してくれます。

※注意点としてリネットジャパン申込み後に無料で利用可能なデータ消去ソフトが配布されるのですが最近のOS(Windows10以降)には対応していないようなのでデータ消去は実質有料サービスとなっています。

パソコン2台以上のデータ消去がある場合は5000円位の有償データ消去ソフトを購入した方が安くなりますので参考までに。

ご自身で消去ソフトを使用してデータを消すか、手間をかけずに税込3,498円の手数料を払って確実にデータを消してもらうか、大切なデータを守るために最適な方法をよく考えた上で選択しましょう。

ひのもと
ひのもと

ご自身でHDD(ハードディスクドライブ)を取り外すことが出来れば、物理的にHDDだけ壊すという方法もあります。HDDを抜き出したPCでも問題なく引き取りしてくれますのでご安心を。

安心・安全に家電をリサイクルするためには、選ぶ業者の信頼性が鍵となります。データの安全を守るため、適切な選択を心がけましょう。

家電配送時のトラブルを避けるための注意点

家電の配送や設置は、多くの場合スムーズに進むものですが、時折トラブルが発生することも。特に大型家電の取り扱いには注意が必要です。以下、配送業者とのスムーズな取引のためのポイントをまとめました。

配送トラブルを避けるためのポイント

家電の搬入経路の確認

大型家電を設置する際、搬入経路(床、壁、家財)に傷や凹みが生じていないかを確認しましょう。

商品の状態チェック

設置が完了したら、商品自体に傷や凹みがないかをしっかりと確認してください。

伝票やレシートの確認

同時に配送される小物商品が全て揃っているか、色違いの商品が届いていないかを伝票やレシートと照らし合わせて確認しましょう。

サイン前の確認

配送業者からサインを求められる前に、上記の点を確認してください。サインをしてしまうと、後からの対応が難しくなることがあります。

養生の確認

大型家電の搬入時、配送業者は床や壁を保護するための養生シートを施すことが多いです。しかし、養生を取り除いた後に傷や凹みが見つかることも。そのため、養生を取り除く際も注意が必要です。

追加費用の確認

TVの配線延長など、追加の作業が必要な場合は別料金が発生することがあります。追加料金は配送当日、現金でのお支払いになります。不安な方は、事前に見積もり依頼することを推奨します。

梱包材の処分

設置有の大型家電と一緒に購入した小型家電(炊飯器など)がある場合、空箱や梱包材は無料で処分してもらえます。不要な場合は配送業者に伝えてまとめて処分してもらいましょう。

配送時のトラブルを避けるためには、これらのポイントを心がけることが大切です。安心して新しい家電を迎え入れるための手引きとして、このガイドを活用してください。

工事業者とのトラブルを避けるための注意点

エアコンのように家の壁に穴を開けたり、電気配線を行う必要があるものは、トラブルが起きやすいと思われがちです。しかし、多くの業者は職人気質で、確かな技術を持っていますので、トラブルは少ないのが実情です。

それでも、エアコンのピーク時期である夏にはトラブルが増えることが知られています。これは需要が急増するためで、店側が臨時で新規の業者を入れることがあります。この場合、経験が浅い人が工事する可能性があるためトラブルのリスクが高まります

また、エアコンの初期不良や、部屋の大きさに合わないエアコンの選択などもトラブルの原因となります。特に、部屋の大きさに合わせてエアコンを選ぶ際は、少し大きめのものを選ぶことをおすすめします。これにより、エアコンの効率が上がり、長期的には電気代の節約や故障のリスクの低減が期待できます。

工事トラブルを避けるためのポイント

事前の情報収集

設置する部屋の状況や条件をしっかりと店員に伝えることで、適切なアドバイスや提案を受けることができます。今のエアコンは換気機能や加湿機能、さらには自動お掃除機能まで搭載していたりします。過去には取り付ける直前で商品を交換してほしいというお客様もおり、後悔のない商品選びが特に重要になります。

適切なエアコンの選択

部屋の大きさや日当たりなどの条件に合わせて、適切なエアコンを選ぶことが大切です。実際の畳数より少し大きめのエアコンなら冷暖房効率も上がって快適に過ごせるようになり、電気代も含めたトータル金額では最終的にお得になる可能性もあるからです。

事前見積もりの依頼

追加の工事費用が発生する可能性があるため、商品を仮で決めた後に事前見積もりを取ることで、後からの追加料金のリスクを減らすことができます。大手家電量販店なら基本的に事前見積もりは無料で行っています。

夏場を避ける

夏場はエアコンの需要が高まるため、業者は多くの依頼を受け、一日に多数の工事を行うことが増えます。その結果、作業を急ぐことでミスが起こりやすくなる可能性があります。逆を言えば夏場の繁忙期を避けることで業者も丁寧に作業を行うことができ、より安心して工事を進めることができます。

また、夏場はエアコンの売れ筋商品の在庫が少なくなることも多いため、取り付け後に初期不良が発覚した場合、新しい商品の入荷を待つ必要が出てくることも考えられます。その結果、猛暑の中、エアコンなしでの生活を余儀なくされるリスクも考慮する必要があります。

最後に、エアコンなどの工事を伴う設置や取り付けは専門的な作業です。安心して任せるためにも、信頼できるお店や業者を選ぶことが大切です。

まとめ

家電量販店での家電の購入は、多くの場合無料の配送と設置が提供され、エアコンなども標準工事取り付けサービスが付いています。しかし特定の条件や状況では追加の料金が発生することがあります。

特に、エアコンや冷蔵庫などの大型家電の設置には、様々な要因が影響しており料金体系も複雑です。購入前に販売店での事前の見積もりや相談を行うことで、トラブルを避けることができます。

配送や設置、工事に関する基本的な知識を持つことで、店員や業者との間にトラブルを生じるリスクを低減できます。

  • 配送:1階配送が基本。
  • 設置:追加部品無しが基本。
  • 工事:事前見積もり推奨。
  • 主要4品目リサイクル:エアコン、冷蔵庫、洗濯機、TVは運搬料合わせて5000円前後(機種により変動)、エアコンの場合は取り外し費用(約7000円~)が別途かかります。※新規購入と同時引き取りが前提の料金で、引き取りのみだとさらに別費用がかかります。
  • 小型家電リサイクル:0円~5000円位。パソコン&携帯電話の場合は要データ消去。
  • 追加料金は基本現地で現金でのお支払い:事前に見積もりをしていて不確定要素が無い場合は店頭でのカード決済が可能になります。
  • 配送、工事トラブルを避けるための注意点:無料や標準という言葉に踊らされず、状況によっては追加料金がかかるかもしれないと言う事を頭の片隅に入れておくと良いでしょう。特にエアコンは夏場にトラブルが起きやすいため、故障後の買い替え以外なら時期をずらすのが得策です。

追加料金に驚かれる方もいるかもしれませんが、大手家電量販店での追加料金は配送業者や工事業者が独自に設定しているものではありません。それらの料金は、店側が事前に設定した基準に基づいて徴収されるものです。したがって不当な料金を請求されることはないので、安心して対応していただけます。もしトラブルになるのであれば、それは店員の説明不足の可能性が高いです。

特にオンライン購入を検討している方は直接店員とのコミュニケーションが取れないため、情報収集が不可欠です。しかし、基本的な知識を持つことで、トラブルを避けることができます。

この記事が、後悔のない家電選びの一助となれば幸いです。